2017年10月14日土曜日

「阪急阪神との密接度」で対応が分かれた!

近畿圏の民鉄・公営交通各社局で構成する『スルっとKANSAI協議会』と、その事業会社『(株)スルっとKANSAI』(大阪市中央区)は、1996年(平成8年)から続けてきた磁気式ストアードフェアカード『スルっとKANSAI』のシステムを終息させる計画を実行に移します。2018年(平成30年)1月31日限りで自動改札機での共通乗車を終了し、翌2月1日からは阪急阪神東宝グループ内での利用が基本となりますが、終了後の対応が阪急阪神との関係の密接度で、大きく二分されます。

《阪急阪神東宝グループ内では従来通り》
阪急電鉄と阪神電気鉄道(どちらも大阪市北区、日本民営鉄道協会加盟)、北大阪急行電鉄(大阪府豊中市)、能勢電鉄(兵庫県川西市)の阪急阪神東宝グループ4社では、今年4月1日から後継商品『Railway CARD(レールウェイカード)』の販売を始めました(前記事「スルっとKANSAIが『阪急阪神東宝グループ専用』になる」参照)。4社が3月以前に販売したスルKAN対応磁気カードについては、18年2月以降、4社線相互間の利用に限り自動改札機でのストアードフェア乗車など全機能が使える他、4社(特に阪神電鉄)と相互直通運転がある近畿日本鉄道(大阪市天王寺区、民鉄協加盟)と山陽電気鉄道(神戸市長田区、東証1部上場)の両社、連絡乗車の需要がある京都市営地下鉄、神戸電鉄(神戸市兵庫区、東証1部上場)、北神急行電鉄(神戸市北区)の各社局では乗り越し精算機と自動券売機で引き続きスルKAN磁気カードを使えるようにします。ただし、Railway CARDは2月以降、4社以外の精算機や券売機では使えません。

《阪急阪神以外発行のスルKANカードは?》
大阪市交通局(大阪市西区)では、阪急電鉄との直通電車が走っているにもかかわらず18年1月の共通乗車終了をもって、すべてのスルKAN磁気カードの取り扱いを終了します。2月以降は、自局発行の『Rainbow Card(レインボーカード)』や前身で自動券売機専用の『タウンカード』も含め、払い戻しのみの対応となります。

なお大阪市営地下鉄は18年4月に独立会社化されますが、新会社「大阪市高速電気軌道」も、交通局の施策を引き継ぎます。
同様の対応をするのが、南海電鉄(大阪市浪速区、東証1部上場)と京阪電鉄(大阪市中央区、東証1部上場)で、こちらは阪急阪神との直通電車が走っていない上、大阪市営を含めた3社局共に後継商品としてJR西日本(大阪市北区、東証1部上場)の『ICOCA(イコカ)』を既に販売しています。

ただし、これら取り扱いを終了する社局が発行したスルKAN磁気カードであっても、阪急阪神東宝グループ4社と近鉄、山陽電鉄、京都市営、神戸電鉄の駅の自動券売機と精算機では引き続き受け入れるため、これらの会社を利用する機会があるのであれば払い戻し一辺倒になる必要はありません。

しかし、沿線に関西国際空港を抱える南海と、神戸空港があるポートライナー(神戸新交通:神戸市中央区)での取扱が終了するのは近畿圏外からの利用者にとって非常に痛いことです。近畿圏内でも兵庫県在住の方であれば、難波駅で南海と阪神を乗り継ぐ際にスルKANカードで乗り通していた方も少なからずいるはずで、2月以降はPiTaPaがあるならまだしも、持っていない場合はICOCAへ切り替えなければなりません(ICOCAは阪急阪神の駅でも全国相互利用扱いでチャージできる)。

なお阪急阪神ではICOCAも含め、全国相互利用対応のICカードは基本ストアードフェアのみで、自動券売機での切符の購入や乗り越し精算に使えないため、最悪の場合は交通系ICカードを持っている方でもRailway CARDを現金で購入し、使い分けなければいけないケースもあります。
《スルKANエリア専用のICカードもある》
ICOCAには小学生用の『こどもICOCA』はありますが、障害者などの特別割引には対応していません。JR西日本を含むJRグループでは、障害者特別割引運賃が片道101Km以上の長距離のみの対応となっているためです。これに対しスルKANでは、『小児用』とは別に『特別割引用』磁気カードの設定もありました。小児用はこどもICOCAと『PiTaPaキッズカード』に移行しますが、特別割引用はどちらにも設定がないため、スルKANではPiTaPaエリア内のみで使用できるプリペイド式の『特別割引用ICカード』を開発、今年4月から発行を始めています。これであれば、阪急阪神東宝グループ4社と南海・京阪などスルKAN対応を完全終了する会社の間でも1枚のICカードで乗り通すことができます。

《神戸市営の独自カードは存続》
神戸市交通局(神戸市中央区)では、市営地下鉄・バスのみで利用できる『NEW Uラインカード』と、スルKAN対応の『こうべカード』を並行で販売してきました。今回、『こうべカード』は取扱終了となりますが、NEW Uラインカードは存続し、払い戻しの対象にもなりません。

2017年10月11日水曜日

タイへのICAO重大懸念、2年ぶりに解除へ

国際民間航空機関(ICAO:カナダ・モントリオール)は、タイ運輸省航空運輸局(CAAT、サトーン区)の許認可体制に問題があるとして出していた重大な懸念(SSC)を、今月いっぱいで解除する方針を固めました。10月6日に本部で行われた臨時理事会の席上、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のミサイル発射実験による国際線航空路妨害を非難する決議と合わせて日本など理事国が合同で提案し、認められたものです。

タイでは2000年代中頃以降、LCC(格安航空会社)やチャーター専門キャリアなどが多数設立されましたが、中でもチャーター専門キャリアの事業計画が甘く雨後の筍のごとく現れては次々と消えていきました。日本への便を運航した会社でも、ビジネスエア(8B=BCC)やジェットアジアエアウェイズ(JF=JAA)は既になく、アジアアトランティックエアラインズ(HB=AAQ、クロントイ区)も当初の計画と比べてうまく行っているとは必ずしも言えません。

この状況を重く見たICAOは2015年2月、タイ運輸省へ抜き打ち監査に入り、AOC(航空運送事業許可)の審査体制が不十分だとしてSSC指摘を内示。6月、正式にSSCの発行を受けました(前記事「ICAO重大懸念でノックスクート運航開始できず」参照)

日本や欧米など先進国はSSCを発行されている国の航空会社について、新規路線の開設や既存路線の増便、新機材導入をできなくする制裁措置を設けているため、タイ国際航空(TG=THA チャトチャック区、SET上場)は増便ができず、エアバス359やB789などの新機材を日本線へ投入できない状態。タイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)は新千歳~ドンムアン線の開設を見送りました。ノックスクート(XW=NCT、ドンムアン区)は成田・関空~ドンムアン線の開設ができず、代わりにScoot(TR=TGW、シンガポール)がシンガポール発ドンムアン経由で就航する事態になりました(前記事「Scoot成田線にバンコク経由便が登場」参照)

プラユット・チャンオチャ首相とアーコム・トゥームピタヤパイシット運輸大臣はSSC解除を目指し、国際協力機構(JICA、東京都千代田区)を通じて国土交通省航空局(JCBA、東京都千代田区)や欧州航空安全庁(ドイツ・ケルン)などに支援を要請。日本はCAATがこのまま制裁を受け続けた場合、内閣総理大臣・安倍晋三(自民党、衆院山口4区)が掲げる「2020年までに訪日外国人年間4000万人」という目標の達成に支障が出ると判断し、要請を受け入れることにしました。そして、CAATの体制を2年かけてゼロから見直すと共に、AOCを受けている国内の各航空会社に対して再認証の手続きを行いました。

再認証は今年2月のバンコクエアウェイズ(PG=BKP チャトチャック区、SET上場)を皮切りに、THAIやタイエアアジア(FD=AIQ)なども順次手続きを完了。今年6月、正式にSSC解除を求める嘆願書がICAOへ提出されていました。ICAOでは11月の定例理事会で審議して、来年3月の夏ダイヤまでに解除する予定でしたが、北朝鮮のミサイル問題に伴う緊急決議案を審議する臨時理事会で併せて取り上げることにし、早まる結果となりました。

東京で編集されている業界専門サイト『トラベルビジョン』は、国交省航空局国際航空課担当者の話として

「ICAOの報告書を検討し問題ないと判断した時点で制裁を解除する」

と伝えました。タイ国際航空日本支社(東京都千代田区)も「国交省の対応を注視する」とのコメントを出したと報じられています。タイエアアジアXは、10月中にSSC解除が実現することを条件に12月から関空~ドンムアン線の増便に踏み切る予定で、既に航空券の販売を始めています。

《12月1日から有効》
XJ612 DMK0155~KIX0840 DAILY
XJ613 KIX0955~DMK1355 DAILY

(機材はエアバス333 プレミアムフラットベッド=ビジネスクラス12席、レギュラーシート=エコノミークラス365席)

2017年10月7日土曜日

小田急線は全線クレジットカードで乗れる!

小田急電鉄(東京都新宿区、東証1部上場)は、社会のキャッシュレス化に対応した施策として交通系電子マネーに続いて、クレジットカードにもフレンドリーな体制を確立しました。JR6社は全線クレジットカードで乗車券を購入できますが、私鉄でここまでのレベルを構築したのは関東初。自社でクレジットカードを発行している故にできる、最強のサービスです。

小田急線全駅の自動券売機(交通系ICカードチャージ専用機を除く)は、VISA、MasterCard、AMEX、Diners、JCBの主要5系列と、小田急が2005年まで発行していた『OPクレジットハウスカード』(旧小田急フリーカード)に対応しています。他社では自社系のクレジットカードのみ対応で、購入できるのも定期券だけというところが多いものの、小田急では普通乗車券、回数券、特急券、定期券、フリーパス(企画乗車券)に至るまで、ほとんどの商品をカードで決済することができます。

唯一、自動券売機でカードが使えない他社線への連絡普通乗車券も、駅の窓口であれば決済できます。これは、JR線へ直通する特急ロマンスカーあさぎり号があるための措置。あさぎり号で御殿場駅(静岡県御殿場市)や駿河小山駅(静岡県小山町)まで行かれる方も恩恵に与かれます。小田原駅(神奈川県小田原市)で東海道新幹線やJR東海道線へ乗り継ぐ場合は、OPクレジットハウスカードなら窓口に申し出れば通しで決済可能。国際ブランド付きは小田原駅まで券売機でカード決済して、JR側の指定席券売機でJR線部分を買い直すこともできます。

2017年10月3日火曜日

トラベラーズチェックの換金が年々困難になる!

日本では2014年3月でトラベラーズチェックの販売がすべて終了となり、現在は換金のみを受け付けています。しかし、今年から換金できるチェックの種類が大幅に制限され、海外から持ち込まれたT/Cの換金にはほとんどの銀行が応じなくなってしまいました。

JP BANK ゆうちょ銀行(東京都千代田区、東証1部上場)は、2016年5月2日(月)でトラベラーズチェックの買い取り業務をすべて終了しました。14年の販売終了後は、それまで扱っていたアメリカンエキスプレス(AMEX ニューヨーク、NYSE上場)発行のT/Cに限って、全国の大きな郵便局に併設された直営窓口と、外貨両替を扱う一部の郵便局で換金に応じましたが、それも終了したことで、旧郵政省貯金局時代の1991年(平成3年)に参入したT/C関連業務から完全に撤退となりました。

三菱東京UFJ銀行(東京都千代田区、全国銀行協会加盟)は、成田空港支店(千葉県成田市)と中部国際空港出張所(愛知県常滑市)で扱っていたAMEX発行T/Cの換金について、3月31日(金)で終了しました。4月1日(土)以降は、旧東京銀行系だった子会社の東京クレジットサービス(東京都中央区)が運営する外貨両替専門店『ワールドカレンシーショップ』で取り扱いを継続するものの、さらに10月1日(日)付で日本アメックス(東京都杉並区)発行のT/Cのみ受け付けるという制限がかかりました。なおワールドカレンシーショップは成田空港、中部セントレアにはありません。

現在、三菱UFJ銀行の店頭で換金できるT/Cは、次の通りです。

・三菱東京UFJ-AMEXトラベラーズチェック:2014年まで販売
・三菱東京UFJ-MasterCardトラベラーズチェック:2008年まで販売されたもの
・東京三菱MasterCardトラベラーズチェック:旧東京三菱銀行で2005年まで販売
・三菱MasterCardトラベラーズチェック:旧三菱銀行で1996年以前に販売
・東銀VISAトラベラーズチェック:旧東京銀行で1996年以前に販売
・シティコープVISAトラベラーズチェック:旧三和銀行で2001年以前に販売

みずほ銀行(東京都千代田区、全銀協加盟)と三井住友銀行(東京都千代田区、全銀協加盟)では、自行又は合併前の旧行(みずほ:富士・第一勧業、三井住友:住友・さくら・太陽神戸三井・三井・太陽神戸)で販売されたT/C以外は受け付けなくなっています。

このうち、三井住友についてはシティバンク銀行(東京都品川区、全銀協加盟)の個人向け業務を受け継いだ子会社のPRESTIA(SMBC信託銀行:東京都港区、全銀協加盟)が事実上の代替となっており、AMEXの他、欧州を中心に販売されている『Interpayment』と、旧シティバンク銀行やシティバンクNA在日支店時代に販売された『シティコープ』『シティバンク』ブランドのT/Cも受け付けています。

りそな銀行(大阪市中央区、全銀協加盟)と埼玉りそな銀行(さいたま市浦和区、全銀協加盟)もゆうちょ銀行と同様、すべてのT/Cの買取を2016年5月20日(金)限りで完全に中止しています。

地方銀行でも取り扱いできる券種がAMEXや3メガバンクとその前身行発行に事実上限られてきています。例えば広島銀行(広島市中区、東証1部上場)と福岡銀行(福岡市中央区、全国地方銀行協会加盟)は、2014年4月以降AMEX発行か自行販売分に限定。群馬銀行(群馬県前橋市、東証1部上場)もAMEX発行か自行販売分のみながら換金に応じています。百五銀行(三重県津市、東証1部上場)では2016年6月までAMEX以外の機関が発行したT/Cもほぼ制限なく受け入れてきましたが、現在はAMEXと三菱UFJ(及びその前身行)発行に限っています。沖縄銀行(那覇市、東証1部上場)はAMEXのみ、1日10万円相当額までという条件付きながら海外発行分も受け入れています。静岡銀行(静岡市葵区、東証1部上場)はAMEXのみで事前に要問合せとしています。

これに対し、成田空港に両替所を持っている千葉銀行(千葉市中央区、東証1部上場)では2016年3月でT/Cの換金業務をすべて終了しています。関西空港に両替所がある池田泉州銀行(大阪市北区、地銀協加盟)も一足早く、2012年10月でT/Cにかかわる業務を取りやめました。

ここまでの状況を整理すると、2017年10月時点で海外発行のAMEX T/Cをスムーズに換金できる日本国内の銀行は、PRESTIAといくつかの地銀しかないということになります。

では、両替専門会社はどうでしょうか。トラベレックスジャパン(東京都港区)では海外発行も含めたAMEX T/Cの他、Interpayment、トーマスクック、バークレイズ(ロンドン、LSE・NYSE上場)発行のT/Cも条件があるものの買い取りできるとしており、ジェーティービー(旧日本交通公社、東京都品川区)が1980年代以降、トーマスクックとのダブルブランドで発行したT/Cも換金可能です。

2017年9月21日木曜日

au版iPhone8以降は日本国内「4G専用」

KDDI(au:東京都千代田区、東証1部上場)と沖縄セルラー(那覇市、JASDAQ上場)は、アップル(アメリカ・クパチーノ、NASDAQ上場)の最新鋭スマートフォン『iPhone8』『iPhone8Plus』を日本向けに発売しました。auでは販売する端末について順次4G LTEへの移行を進めており、iPhoneシリーズも今世代から、au 3G(CDMA2000 1X WIN)の電波に対応しなくなります。

auでは早ければ2020年を目標に3G電波を停波して、4GLTEでNTT docomoやソフトバンクと電波形式を統一したいという経営方針を持っています。au3Gの電波形式として採用されたCDMA20001Xでは、音声通話の安定性が重視されるあまり、音声通話とデータ通信の同時進行(コカレント通信)ができないという重大な欠点があります。au 4G LTEやau VoLTEではこれが解消されることから、一刻でも早く4G LTEに一本化できれば理想だとKDDIでは説明しています。

auが販売するiPhone6・6S・7ファミリーは、au 4G LTEをベースにした『au nano IC Card(4G LTE)』を使いつつ、設定アプリでVoLTEも使えるように設定することができました。しかし、iPhone8ファミリー以降はVoLTEでしか音声通話ができない新しい仕様の『au nano IC card 04(VoLTE)』を使うため、au 3Gでの通信はできなくなります。機種変更で購入する場合は、SIMカードの交換が必要となり機械代金とは別に事務手数料が3,240円かかります(キャンペーンによりau wallet プリペイドカードへのチャージで実質無料となる場合もあります)。

日本国内のApple Storeや海外などで購入したSIMフリー版のiPhone8ファミリーにau ICカードを差し込む場合も同様で、最悪の場合はauショップにICカードの再発行を依頼することになり、手数料2,160円がかかってしまいます。

なお、NTT docomoとソフトバンク版のiPhone8ファミリーは従来通り3Gでの音声通話、データ通信ができる他、au版も日本国外ではSIMロック解除の有無に関係なく、3Gでの通信が可能になっています。

2017年9月18日月曜日

バンコク市内バスの系統番号変更、挫折か

運輸省(チャトチャック区)と首都圏バス公団(BMTA、ホイクワン区)は、バンコク首都圏内と隣接県を走る乗合バスの系統番号体系を変更する取り組みを始めようとしました。いくつかのモデル路線で新しい系統番号を表記したバスが走っていますが、乗客には不評との報道もあり、本格実施にならず頓挫することになりました。

現在の体系は、1番から207番までと、501番から559番までのすべて数字のみで表される番号。これにエアポートバス系統の[A1][A4]が加わる形となっています。この体系に変更されたのは2001年10月のことで、それ以前はエアコン(急行)バス専用の「ปอ.」(ポーオー)と、それ以外の路線である「สาย」(サーイ)の後に数字が付いた体系となっていました。

今回は、現在8つあるBMTAの管区営業所を2つずつまとめた合計4つのブロックを作り、ブロックごとのイメージカラーの頭文字の後に数字をつけるという、全く新しい体系にしようとしました。各管区ごとのイメージカラーは、次の通り。

G(緑:Green)=1管区(バンケン区)、2管区(ミンブリ区)
R(赤:Red)=3管区(サムットプラカン市)、4管区(クロントイ区)
Y(黄色:Yellow)=5管区(バンクンティエン区)、6管区(パシチャルン区)
B(青:Blue)=7管区(バンスー区)、8管区(カンナヤオ区)

そのモデル路線として選ばれた[54](ホイクワン団地~サイアム循環、8管区モーチット2支所所管)では、赤バスの前面をイメージカラーのブルーに塗り替え、新体系の番号[B44]と、従来の「สาย54」を併記した車両が投入されました。しかし、乗客の間からはสาย路線の時代から長年慣れ親しんだ[54]がなくなるなどとして激しい不評を買い、BMTAやマスコミなどに苦情が殺到しました。このため、BMTAでは9月15日付ニュースリリースで

「系統番号変更計画を一旦中止する。今後2年かけて練り直す」

と発表、計画は頓挫する形となってしまいました。

2017年9月5日火曜日

ホーチミンにもエアポートバス登場

南北間の高速交通を飛行機に依存しているベトナムでは、ジェットスターパシフィック(BL=PIC)やベトジェットエア(VJ=VJC)といったLCCの成長に伴って、航空利用者が急増しています。ベトナム最大の空の玄関口、ホーチミンシティ・タンソニャット空港では、首都ハノイに先駆けて16年3月からエアポートバスの運行が始まり、旅行者に浸透しています。

従来、タンソニャット空港と中心部を結ぶバスとしては[152](ベンタン市場経由Khu Dan Cu Thung Son行き)がありましたが旅行者にはハードルが高く、タクシーや旅行会社によるオープンツアー形式のバスなどでベンタン市場やファングーラオ通りといった観光客の集積地へアクセスするケースがほとんどでした。16年3月に新設された[109]番は、空港とベンタン市場の間を途中無停車で結びます。その先ファングーラオ通りにある9.23公園市内バスターミナルが終点で、この間の所要時間は道路が順調なら約40分です。

運賃は通常の市内バスの4倍の20,000ドン(約100円)。ハノイで運行されている同種のバス[86]が片道30,000ドンなので安いと言われる方もいらっしゃるでしょうが、市内と空港の間の距離がホーチミンは8Kmと近いため(ハノイはノイバイ空港から市内まで25Km)、単純に比較はできません。

始発は午前5時30分。最終バスは空港での表示によると24時ですが、運行を担当するSATSCO(サイゴン空港バス会社)によると0時30分まで運行とありますので、深夜に空港へ到着される方は最終バスに乗れるかどうか、確認が必要となります。

2017年9月4日月曜日

ブッディン解体!「幻の国」ついに終焉へ

カンボジアの首都・プノンペンの中心街に近いところにあったスラム『ブッディン』が、今年6月から解体工事に入り、9月の時点でほぼ更地になりました。郊外のスワイパーと並ぶ未成年者売春のメッカだったブッディンの解体で、エロ事師らに『幻の国』とまで呼ばれたカンボジア現代史の1ページが完全に終わったと言えます。

ブッディンは正式には『White Building(ホワイトビルディング)』と呼ばれ、第1次シアヌーク王国時代の1963年(昭和38年)、当時最先端の高級コンドミニアムとして建てられました。当初は3棟があったといいますが、ポルポト政権時代の大量虐殺で最初の住人だった富裕層や有識者階層はいなくなり、代わりに流れ込んだ底辺層によってスラム化。そのうち放火が相次ぐなどして奥側の2棟が取り壊され、解体直前まで続く形になったと言われています。

1990年代後半、現カンボジア王国が発足しようやく外国人旅行者に開かれた頃には、ポルポト政権時代の極端な共産政策と内戦による疲弊で、ブッディンの住人はその日の糧のために未成年のうちから売春に手を染めなければならなくなっていました。ブッディンは郊外のスワイパーと共に低年齢買春愛好家の巣窟となり、董事長ふくちゃんが初めてプノンペンを訪れた2005年頃には、1回のセックスの価格がUS$5(約500円)というのもザラでした。スワイパーでの売春壊滅に伴って摘発の矛先がブッディンに向かった2000年代後半には摘発→地下潜行→復活を繰り返すようになり、2010年代にはUS$10前後まで相場が上昇したものの、10年代中頃までこの場所での売買春は細々と続けられていました。

しかし、築50年を経た建物の老朽化はもとより、スラム特有の不衛生な環境などで極めて厳しい状態になっていたブッディンは、中央政府主導での再開発が行われることになりました。国土整備都市化建設省(日本の国土交通省に相当)は昨年、外交ルートを通じて国交省都市局都市政策課とJICA(国際協力機構:東京都千代田区)に再開発計画策定を打診。住人に対しては一定の補償金を支払って立ち退いてもらう方針を固め、5月までにすべての住人がこの地を去りました。

そして6月からブッディンは解体に着手。ふくちゃんが3年ぶりに再訪した9月には、9割方解体が完了し更地になってしまいました。跡地には地上21階建ての高層ビルが建設されることになっているといいます。

2017年8月10日木曜日

竹亭シーロム店が閉店!カオサン以来17年でバンコク撤退

カオサン通りで2000年に創業し、移転も含め都合17年間に渡って日本人旅行者に親しまれてきた日本レストラン『竹亭』(バンラック区)が、8月25日(金)でシーロム通りの店を閉め、歴史に一旦終止符を打つことになりました。オーナーの橋本修一さんがFacebookで明らかにしたものです。

ドゥシタニホテル(バンラック区)1階の高級日本料理店『将軍』に勤務したことのある橋本さんが、同店時代の料理人らを誘って独立した竹亭は、2000年6月にカオサン通りの『ナナプラザイン』(プラナコン区)1階にオープン。当初は日本人バックパッカーの全盛期で、バンコク旧市街地区でまともな日本食が食べられる数少ないレストランとして、連日人が絶えませんでした。
現在の竹亭は2005年8月、シーロム通りソイ10入口の現在地に2号店として開業しました。カオサンの本店にはなかった日本食ビュッフェ(食べ放題)を行うなどの努力で、中心街に勤めるタイ人ビジネスマンにも支持が広がり店としての全盛期を迎えます。

ところが、2009年3月。ナナプラザインの閉鎖に伴いカオサン本店は移転を強いられ、ランブトリ通りへ(前記事「ナナプラザイン、閉鎖」参照)。13年には賃貸契約更新に当たって家賃の大幅引き上げを狙った大家の策略により、13年間続いたカオサンでの営業を止めざるを得なくなってしまいます(前記事「カオサンで13年、竹亭本店が閉店」参照)。橋本さんはバンラック区のBTSサパンタクシン駅近くに後継店舗を確保しようとしたものの、結局オープンできずにシーロム店1店舗で事業を継続します。そして今年7月、3年間の賃貸契約を更新しようとした際に再び大家の家賃値上げ陰謀に巻き込まれ、事実上追い出されることが決まってしまいました。

橋本さんはFacebookのタイムラインに

「17年間店を営んできたバンコクの地を離れ、女将の実家がある中南部のプラチュアプキリカン市へ行く。向こうでの出店をマジで目論んでいる」

と書き込みました。バンコクからマレー鉄道で320km下ったタイ南部の入口ともいえる小さな県都で、橋本さんの新たなる戦いが始まります。

2017年8月2日水曜日

那覇空港初のジェットスター国際線就航へ!

ジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA、シンガポール)は、日本2都市目となる那覇~シンガポール(チャンギ)線の定期運航を開始すると発表、航空券の販売をスタートしました。ジェットスターグループ4社を通じて初めての那覇空港発着国際線であるとともに、これまでシンガポール側からのプログラムチャーターとして運航していたものを日本発でも購入できるようにします。

《11月17日から有効》
3K792 OKA0930~SIN1340 月・金・日曜運航
3K791 SIN0220~OKA0830 月・金・日曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

那覇~シンガポール間では、本格航空会社(FSC)、格安航空会社(LCC)を通じても初の定期便となります。従来は、FSCであればチャイナエアライン(CI=CAL)、LCCならPeach(MM=APJ)、タイガーエア台湾(IT=TTW)などの便で台北・桃園空港へ出て乗り換えるルートが主流でしたが、毎日運航ではないとはいえ乗り換えが解消されます。

ジェットスターグループでは、オーストラリア(JQ=JST)にしか大型機がなく、ジェットスターアジアが既に持っている関空線は、台北桃園とマニラ(ニノイアキノ)のいずれかを経由して日本とシンガポールの間のフライトを行っています。2012年頃には直行もありましたが輸送力過剰を理由に短期間で廃止になり、スクートタイガーエア(TR=TGW)の前身の旧Scoot(TZ=SCO)が直行可能な性能を持つ大型機のB789で日本に就航した後も変わっていません。

これに対し、那覇とチャンギ空港の間はジェットスターアジアが保有するエアバス320でもギリギリ直行で飛べる距離にあり、先に出されたシルクエアー(MI=SLK)の広島直行便就航発表を受け、「那覇なら行ける」との判断に立った模様です。