2017年6月18日日曜日

SMRT東西線ついに全通!最西端区間が完成

シンガポール陸上交通庁とSMRTグループ(シンガポール、SGX上場)が工事を進めていたMRT東西線の西側延長2期部分、ジュクン(EW29)~トゥアスリンク(EW33)間7.5Kmが完成し、今日18日から営業を開始します。これにより、SMRT東西線は1987年に最初の区間が開通してからちょうど30年で全線開通を迎えることになりました。

新たに開業する区間は、シンガポール島内の一番西に当たるトゥアス工業区と呼ばれる一角。電車は東西線の既開通区間と同様、ラッシュ時4ないしは5分間隔、日中8~10分間隔で運転され、シティホール駅(EW13/NS25)まで30分、チャンギ空港駅(CG2)へはタナメラ駅(EW4)乗り換えで約1時間で結ばれます。

終点のトゥアスリンク駅は、マレーシア国境への高速道路橋『トゥアスセカンドリンク』のシンガポール側検問所に近く、開通から20年を経るにもかかわらずバックパッカーにはあまり縁のなかったセカンドリンク経由での往来が、ようやく身近になります。

検問所からのバスは、コーズウェイリンク(マレーシア・ジョホールバル)の[CW3][CW6]を利用することができます。このうち、[CW3]は延長区間のずっと手前のジュロンイースト駅(EW24/NS1)発着ですが、開通後はトゥアスチェックポイント(国境検問所)で降りてトゥアスリンク駅まで歩いて行けば、始発から必ず座れるので楽に移動できます。マレーシア側にあるレゴランドマレーシアなどの商業施設へ向けたシンガポール側からのアクセスも改善が期待されます。

2017年6月17日土曜日

Scootがタイガーエアを吸収合併!慢性赤字で救済へ

シンガポール航空(SQ=SIA)は、傘下のLCC(格安航空会社)であるタイガーエア(TR=TGW)とScoot(TZ=SCO)を合併させると発表しました。存続会社はScootで、7月25日からタイガーエアのシンガポール発着便はScootのブランド名で運航します。

タイガーエアは2003年に設立、エアバス320を使ってASEAN域内やインドといった比較的近距離の路線を手掛けていました。一方、Scootは2011年設立で当初からSIAの完全子会社。保有機材をB787に統一した世界初の航空会社という触れ込みのもと、エアバス320では航続性能が足りない東北アジアやオーストラリアなどの中長距離路線を得意としました。

同業のAirAsiaグループの場合、大型機による中長距離路線は「AirAsiaX」のブランド名で当初から一体感を持たせていますが、SIAはここまでタイガーエアとScootの2ブランドを併存させてきました。そのために、2015年のバリューアライアンス結成後も相乗効果がなかなか引き出せず、特にタイガーエアは2012年3月期から5期連続の通期赤字に陥っていました(前記事「タイガーエアマンダラ消滅へ」参照)。SIAではタイガーエアグループのうち、既にフィリピン(現・Cebgo、DG=SRQ)をセブパシフィック(5J=CEB)、台湾(IT=TTW)をチャイナエアライン(CI=CAL)に売却、グループから切り離しており、今回、タイガーエア本体をScootに合併させることにしました。シンガポールで編集されている日本語ニュースサイト『AsiaX』

「今回の合併はSIAが事実上、タイガーエアの救済に乗り出した形だ」

と伝えています。

航空運送事業許可(AOC)は設立の古いタイガーエアのものを引き継ぐため、新生Scootは現タイガーエアが使っている「TR=TGW」のレターで運航します。このため、7月25日以降出発の現Scoot便を予約されている方は、e-mailで送られてきた旅程表(eチケット領収書)の「TZ」の部分を「TR」に読み替えることになります。一方、機体の塗装や機内サービスなどは現Scoot基準へ一本化される予定になっています。

2017年6月8日木曜日

ジェットスターパシフィックが日本初上陸!関空へ就航

ジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL=PIC、ベトナム・ハノイ)は9月から、初の日本直行便となる関西国際空港への2路線を運航開始すると発表しました。大阪市内のホテルで行われた発表記者会見には親会社のベトナム航空(VN=HVN)の幹部に加え、来日中のグエン・スアン・フック首相も出席。とてもLCCとは思えぬ国を挙げての支援体制で採算に乗せることを目指します。

《ハノイ発9月1日、関空発9月2日から有効》
BL120 HAN0145~KIX0845 月・火・木・土曜運航
BL621 KIX2215~HAN0040 月・水・金・日曜運航

《ダナン発9月1日、関空発9月2日から有効》
BL164 DAD1430~KIX2115 月・水・金・日曜運航
BL165 KIX0915~DAD1200  月・火・木・土曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

ジェットスターグループの日本就航は、日本を拠点とするジェットスター・ジャパン(GK=JJP、千葉県成田市)以外にジェットスター(JQ=JST、オーストラリア・メルボルン)、ジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA、シンガポール)があり、パシフィックで4社目。また現在あるジェットスターグループのキャリアすべてが日本路線を運航することになります。

関空~ハノイはベトナム航空が毎日1便を運航していますが、関空~ダナンはLCCも含め新規就航。両路線とも、ハノイから来た飛行機が折り返しダナン行きとなり、ダナンからの機材は折り返しハノイ行きに変わるため、行きと帰りの時間帯が単純往復とは異なるので注意が必要です。

ベトナム国籍のLCCとしては他にベトジェットエア(VJ=VJC)がありますが、ジェットスターパシフィックは同じグループのジェットスタージャパンが管理する日本語Webサイトでの販売が可能で、外国人国際航空運送事業の経営許可(AOC)もジェットスターアジアが取得した時のノウハウを活用できるため、これら体制が未構築のベトジェットエアと比べて就航はたやすく、機材さえ揃えばいつでも就航できる状況でした。まず両都市から週4便で就航し、追加機材の納機を待って毎日1便に増強するとみられます。

2017年6月5日月曜日

カタールが隣国4カ国と断交!!相互間の航空便即時全廃

アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、バーレーン、エジプトの中東4カ国は5日、カタール首長国との外交関係を断絶し大使館を引き揚げさせると発表しました。同時に、首都ドーハのハマド空港とこの4カ国の間の民間航空路を即日閉鎖する強硬措置を断行。世界のビジネスマンの移動や航空業界に大きな影響が及びそうです。

エジプト外務省の説明によると、カタールの首長家がエジプトを本拠とするイスラム主義団体『ムスリム同胞団』を支援している疑いが強まったとしています。一方、ロイター通信はサウジ国営SPA通信の配信を引用して

「カタールを本拠とするニュース専門テレビ局『アルジャジーラ』を通じて過激勢力や武装集団のメッセージが世界中に流され、この中には同胞団・アルカイダなどが含まれている」

と伝えました。

ムスリム同胞団は元々慈善団体だったものの、会員の中には武装闘争を主張する者も多く、過去にはハマスやアルカイダなど世界的に知られる武装集団を分派として輩出。サウジではテロ組織と認定、非合法化されています。一方、アルジャジーラは同胞団など反体制系の団体や活動家個人にも取材し中立的な報道に力を入れていますが、反政府勢力への弾圧が厳しい中東では、アルジャジーラの存在自体が邪魔だと考える当局者も多いといいます。つまり、アルジャジーラを狙い撃ちにするために何らかの理由付けが必要だった。アルジャジーラはカタール政府の資本が入っているので同局を叩くには国家レベルでの関係を断つのが最も効果的と判断したのではないかと、Traveler's Supportasiaでは分析します。

ドーハ・ハマド空港を本拠地としているカタール航空(QR=QTR)の他、これら4カ国の航空会社ではエミレーツ航空(EK=UAE、ドバイ)、エティハドエアウェイズ(EY=ETH、アブダビ)、フライドバイ(FZ=FDB)、エアアラビア(G9=ABY、シャルジャ)、サウディア(SV=SVA、ジェッダ)、ガルフ航空(GF=GFA、バーレーン・マナマ)、エジプト航空(MS=MSR、カイロ)がドーハへの路線に就航しています。

サウジとバーレーンは、カタール航空の機材が自国領空を通過することも禁止という非常に厳しい措置に出ており、ドーハからサウジ9都市、UAE4都市に就航していたカタールはこれらの便を昨日5日は欠航、6日から運休します。カタール航空は東京・羽田空港と成田国際空港へ毎日各1便を運航し、同じくワンワールドアライアンスに加盟する日本航空(JL=JAL)とのコードシェアも行っているので、中東方面へのビジネス客が利用する機会も多い路線ですが、ドーハ乗り継ぎができなくなる今日以降、サウジアラビアへ向かうにはドバイ乗り継ぎのエミレーツかアブダビ乗り換えのエティハド、もしサウディアを利用するならバンコク・香港・シンガポールなど東南アジアの主要都市を経由する必要があります。タイ国際航空(TG=THA)やシンガポール航空(SQ=SIA)など東南アジア系のキャリアを利用する分には、影響はありません。

また、バーレーンはフェリーの運航もストップさせ、サウジは陸路の国境検問所を閉鎖して完全に鎖国する方針。バックパッカーの旅にも影響が出そうです。

(6月6日追加)
サウジアラビア政府は、カタール航空に出していた運航許可(AOC、日本の「外国人国際航空運送事業の経営許可」に相当)を取り消す決定を行ったと発表しました。これによりカタール航空のサウジ路線は廃止が確定することになります。

2017年6月1日木曜日

シルクエア初の日本直行便、広島へ

シンガポール航空(SQ=SIA)の小型機部門子会社、シルクエアー(MI=SLK、シンガポール)は、初の日本直行定期便となるチャンギ~広島線を今冬スケジュールから運航開始すると発表、航空券の販売を開始しました。

《10月30日から有効》
MI868 SIN0145~HIJ0930 月・木・土曜運航
MI867 HIJ1025~SIN1540 月・木・土曜運航

(機材はB738 ビジネスクラス12席、エコノミークラス150席)

SIAグループと広島空港の関係は以前からありました。2003年のSARSショック以前はSIAが就航していましたが、この時はSIAが現在も運航している福岡線を延長する形を取り、機材もB772を使っていました。今回の乗り入れ再開に検討するにあたって、SIAでは以前のような大型機での経由便運航も考えましたが、訪日外国人観光客の激増と保有する機材の高性能化で、小型機による直行便が十分成り立つと判断した模様です。直行便での就航となると初めてで、広島空港発着の東南アジア直行便も、バンコクエアウェイズ(PG=BKP)のバンコク(スワンナプーム)線が2009年夏スケジュール限りで運休して以来、8年ぶりとなります。

シルクエアーは現在、エアバス320ceoファミリーからB738への機材更新を進めています。バンコク線よりも長い距離を飛ぶ日本~シンガポール間のフライトで、小型機による直行となるとこれまではエアバス319やB737-700NGといった短胴型が必要と言われていました。シルクエアーとしてはエアバス319でも就航できましたが、短胴型ゆえに座席数が少なく、エアバス320ceoではバンコクエアウェイズが就航していた時に離陸重量制限の問題があったため、販売可能な座席数と満席でも直行便を離陸させられる機体性能の両立ができるB738が一定数揃った今の時期に就航を決めたのではないかと、Traveler's Supportasiaでは分析します。

チャンギ空港から、バンコク、クアラルンプール、ジャカルタ、デンパサールへの乗り継ぎ便はSIAをはじめLCC各社などにより頻発しています。プノンペンへも、シルクエアとジェットスターアジアエアウェイズ(3K=JSA)便で同日乗り継ぎができます。

なお、SIA本体と違いシルクエアーはスターアライアンスメンバーズではないので、マイレージはSIAの『Klisflyer(クリスフライヤー)』にのみ加算でき、ANAマイレージクラブ(AMC)やマイレージプラス(ユナイテッド航空)には加算できません。

2017年5月19日金曜日

シアヌークビルへ初のLCC国際便就航!!

AirAsia(AK=AXM クアラルンプール、マレーシア証取上場)は8月9日から、KLIA~シアヌークビル(カンボジア・コンポンソム州)線の運航を開始すると発表、航空券の販売を開始しました。シアヌークビル空港はこれまで民間航空会社がほとんど就航していませんでしたが、初の外国航空会社となるLCC地域最大手のAirAsiaを迎え、カンボジア第3の国際空港として本格始動します。

《8月9日から有効》
AK264 KUL1215~KOS1300 月・水・金・日曜運航
AK265 KOS1340~KUL1630 月・水・金・日曜運航

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

カンボジア最大の商港とビーチリゾートの街シアヌークビルは、首都プノンペンから約200km離れており、これまではプノンペンやタイ国境の町クロンコッコンと結ぶオープンツアーバスが旅行者の足でした。ベトナム戦争期に作られた空港はつい最近まで国際線がなく、国内線も旧ソ連製のプロペラ機で週に数便飛ばしていたロイヤルプノンペン航空(RL=PPW)が倒産した後、10年近く見向きもされていませんでした。

それが、カンボジアアンコールエア(K6=VAV)のシェムリアプ便毎日運航開始で再び脚光を浴びるようになり、中国からのチャーター便も飛来するようになり、そしてこの度、初のLCCによる国際定期便就航へと一挙に飛躍しました。

KLIA空港では、東京・羽田空港を深夜に出発するAirAsiaX(D7=XAX)便からシアヌークビル行きに同日乗り継ぎができます。また、シアヌークビル発便は日付が変わった後の深夜に出る関空行きへ乗り継げます。

2017年5月1日月曜日

ドンムアン空港エアポートバス2路線新設

首都圏バス公団1管区営業所(バンケン区)は、ドンムアン国際空港と市内中心部を結ぶエアポートバスに新たに2路線を追加し、5月1日(月)から運行を開始します。2006年のスワンナプーム空港開港まで民間委託で運行されていた路線の事実上の復活。運賃も民間時代の3分の1に抑えられ、タクシーに流れていた外国人客の獲得を目指します。

[A4](ドンムアン空港~王宮前広場)は、民間時代には[A2]と呼ばれていた系統の再現です。空港近くのインターチェンジから高速道路に乗り、ディンデンのジャンクションを経由してヨンマラート(ラチャテーウィ区)へ。ランルアン通り、ラチャダムヌン通りを経て民主記念塔を右折、バンランプーの広場こと、ワットボウォンニウェート前やプラスメン通りも通過して、王宮前広場北側の[59][503]が発着する終点管理所が終点となります。折り返し空港行きは、チャクラポン通りの旧[A2]系統発着所や、ラチャダムヌン通りの元宝くじ局があった場所のバス停でも乗ることができます。

[A3](ドンムアン空港~ルンピニ公園)は、民間時代([A1])はシーロム通りまで足を伸ばしていましたが、今回はプラトゥナム・ラチャプラソン方面への輸送を重視する狙いでルンピニ公園をぐるっと回って折り返します。

運賃はどちらも50Bt.。モーチット、戦勝記念塔までの従来系統に比べれば高くなりますが、それでも民間時代の半値に抑えられています。営業時間は両路線ともに朝7時から夜11時まで。タイエアアジアX(XJ=TAX)やScoot(TZ=SCO)の日本便からも利用できます。

2017年4月29日土曜日

ICE2よりも高性能の新品SIMフリースマホが1万円!!

ヤマダ電機(群馬県高崎市、東証1部上場)は、自社で展開するMVNO『ヤマダニューモバイル』(旧名『YAMADA SIM』)の拡販を目指してSIMフリースマートフォン『Every Phone』(エブリフォン)シリーズを開発しました。最新のAndroid OSを搭載した新品スマートフォンが1万円台前半から購入でき、ヤマダニューモバイル以外の日本の格安SIMや海外キャリアのSIMも使用できるため、海外で現地SIMが運用できる端末を確保したい出張者やバックパッカーに最適です。

2015年12月に発売された第1シリーズは、日本マイクロソフト(東京都港区)製の『Windows Mobile』をOSに採用したため値段が高く、アプリの互換性も低かったためここまであまり売れていません。このため、今回発売された第2シリーズでは、Google(アメリカ・カリフォルニア州マウンテンビュー)の最新OS『Android7.0』に切り替え、格安端末から高級機まで取り揃えて他のMVNOや大手キャリアに真っ向勝負を挑むことにしました。

4月28日から全国のテックランド・LABI・TSUKUMO各店とネット通販『ヤマダウェブコム』で販売が始まったEvery Phoneの第2シリーズは、最安9,980円(消費税抜き)という破格値からのスタート。国内ではiPhoneなど大手キャリアの縛りがかかった高級機を使っているユーザーでも、海外SIMを使える予備機をもう1台持っておきたいという層にアピールします。

日本のMVNOでは、FREETEL(プラスワンコミュニケーションズ=東京都港区)が既にベトナムなど新興国で同様のSIMフリースマホを販売していますが、FREETELの海外専売モデルに日本の格安SIMを差すと異常動作するリスクがあるのに対し(前記事「日本ブランドのSIMフリースマホが5000円で買える」参照)、こちらは日本販売モデルなので、ヤマダニューモバイル以外の他社格安SIMを差しても問題なく動作します。従って、日本語が使えない海外製Androidスマホを現地で調達するリスクを避けたいビジネスマンにもお勧めできます。

最も安い『Every Phone EN』(ENはエントリーの略)は、クアッドコアCPU、RAM2GB、内部ストレージ16GB、5インチ液晶という仕様。MicroSIMを2枚差すことができます。カメラが500万画素級と抑えられているものの、音声通話やインターネット、LINEなど通話アプリの普段使いにはまったく問題はありません。店頭価格10,778円(消費税8%込み、ヤマダポイントを利用しない場合)。

『EN』よりも1段上のスタンダードモデルと位置付けられる『ME』(ミドルエンドの略)は、iPhone5シリーズ以降と同じnanoSIMを2枚差せるように変更され、カメラも800万画素級にアップされていて、店頭価格14,904円(消費税込み、ヤマダポイントを利用しない場合)。

また、『EN』と『ME』の中間的な性能で液晶を6インチとさらに大型化した『AC』(アクティブの略)もあり、こちらは13,824円(消費税込み、ヤマダポイントを利用しない場合)です。

2017年4月21日金曜日

BTSがついにバンコク首都圏外へ!

MRTA(都市鉄道公団)とBTSグループホールディングス(チャトチャック区、SET上場)は、2012年から建設を進めてきたBTSスクンビット線延長2期部分のうち、最初の区間となるベーリン(バンナー区)~サムロン(サムットプラカン市)の1駅間について、4月2日(日)にテスト営業を開始しました。最初の区間の開通から18年目で、BTSはバンコク首都圏外への進出を果たしました。

BTSグループが運営するBTS路線のうち、最初に開業したスクンビット線のモーチット~オンヌット間と、シーロム線の国立競技場~サパンタクシン間は首都圏政庁(BMA)から与えられた事業権に基づいてBTSグループが自社で工事を発注。後から延長された区間はBMAが発注しBTSグループに運営を委託しています。しかし、運輸省は今回開通する延長2期部分についてはバンコク首都圏を出て隣のサムットプラカン県に入るため、国費を投じる必要があるとしてMRTAの管理下で建設するように政策を変更しました。

MRTAは2011年5月にベーリン駅から先、バンプー工業団地までの約18km区間について入札を行いました。既存区間すべての工事を請け負ったゼネコン最大手のイタリアンタイデベロップメント(ホイクワン区、SET上場)から出された随意契約を求めるとも取られかねない陳情を却下。入札の結果、ライバル社のチョーカンチャン(ディンデン区、SET上場)が落札して12年9月に着工。その後も予定していた延長区間の一挙開通ができなくなるなど曲折があったものの、既存路線との接続が容易かったベーリンとサムロンの間の1駅間だけでも部分開通させたいというプラユット軍政当局の意向で、今回の営業開始が決まったものです。

BTSスクンビット線サムロン駅は、スクンビット通りとテパラック通りが交差する3つ角の所に設けられました。地区最大の商業施設であるBigCサムロン店こと、インペリアルサムロンへは歩いて3分程で行けますが、テパラック通りやプーチャオサミンプライ通りといった、スクンビットから分かれていく大通りのソンテウに乗り換える地元民にとって、非常に便利な立地です。

2017年4月20日木曜日

個人向けPHSの新規契約受付、完全に終了へ

国内携帯3位のソフトバンク(東京都港区)は、旧ウイルコムから引き継いで現在は格安SIM『Y!Mobile』のブランドで提供しているPHS(簡易型携帯電話)サービスについて、個人向けの新規契約、機種変更受付を2018年(平成30年)3月31日限りで終了すると発表しました。それ以降は主にスマートメーターで使われる『テレメータ向けプラン』に対する、電気・ガス・水道事業体や自販機オペレータなどからの申し込みに限って受け付けるとしており、90年代から20年以上に渡って続けられたPHSは、あと1年で事実上の産業遺産となります。

PHSは、2Gケータイが出始めだった1995年(平成7年)、音声通話からサービスが始まりました。当時は、auの前身であるDDIセルラーグループやNTT docomoが別会社を作って全国展開しており、90年代の末には中国や台湾、タイなどでも事業者が立ち上がって全盛期を迎えました。

しかし、3Gケータイの普及が進むにつれて旧規格化したPHSは淘汰される方向になり、2010年にベトナム、2015年には台湾でサービスが終了。昨年5月、香港でのサービス終了時には香港島外からPHS機能の付いた端末を持ち込んだだけで多額の罰金を科されると報じられ、日本でも騒ぎになりました(前記事「香港へのPHS持ち込みが「違法」になる」参照)

当のY!Mobileは、旧ウイルコム時代の2013年秋モデルで、3Gケータイとの併用ができるデュアル端末(AQUOS PHONE es)を発売し、将来的なPHSサービスの終息を予想した販売政策を実行していました(前記事「Y!Mobileの「3年縛り」にやられた!1年残して解約」参照)。この機種が発売から既に4年を過ぎ、PHS専用端末として最後に発売された『Heart 401AB』も2年を経て、今後は同じY!Mobileの携帯網へMNPしてもらう形でiPhoneへ移行させるというスキームを描いたのではないかと、Traveler's Supportasiaでは分析しています。

なお、PHSのバックボーンとなっている固定電話も、NTT(日本電信電話:東京都千代田区、東証1部上場)が2025年までにIPベースの方式へ切り替えると発表しており、向こう10年以内にはテレメータ通信も携帯電話網や光回線に取って代わって、PHSは完全に終息することになると見られています。