2018年1月20日土曜日

タイエアアジアX札幌線、3年近く遅れて就航へ

タイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)は、2015年に一度航空券を販売しながら政府がICAO重大懸念(SSC)を受けたことにより白紙撤回となっていたバンコク(ドンムアン)~新千歳(北海道千歳市)線について、4月からの就航を目指して航空券の販売を始めました。

《ドンムアン発4月10日、新千歳発4月11日から有効》
XJ620 DMK2355~CTS0840+1 DAILY
XJ621 CTS0955~DMK1510 DAILY

(機材はエアバス333 プレミアムフラットベッド=ビジネスクラス12席、レギュラーシート=エコノミークラス365席)

タイエアアジアXでは、2014年9月から好評運航中の成田・関空線に続く日本3番目の就航都市として、2015年5月から新千歳線の運航を始める予定でした(前記事「タイエアアジアX3番目の就航都市は札幌」参照)。しかし、直前の15年3月に運輸省航空運輸局(サトーン区)が国際民間航空機関(ICAO、カナダ・モントリオール)から許認可体制に対する重大な懸念(SSC)を受け、ICAO加盟国への新規定期便開設や増便、新規機材への変更などが差し止められました。この時に、新千歳線はノックスクート(XW=NCT)の成田線とともに許認可手続きが完了しておらず、タイエアアジアXでは開設ができなくなりました(前記事「ICAO重大懸念でノックスクート運航開始できず」参照)

日本の国土交通省航空局(JCAB、東京都千代田区)は、タイがICAOのSSCを受けたことに対する対応として、チャーター専門航空会社も含め、過去に実績のある路線ではチャーター便の継続を認めることになりました。しかし、タイエアアジアXでは初めから定期便を就航できるという前提で航空券の販売を始めていて、チャーター便の実績もありませんでした。このため、自社でチャーター便扱いの運航を行うことができず、一律払い戻しとすれば既に新千歳線で定期便を飛ばしているタイ国際航空(TG=THA チャトチャック区、SET上場)や、チャーター便の経験があるアジアアトランティックエアラインズ(HB=AAQ、クロントイ区)に客を奪われる可能性があるとして、グループ本部のエアアジアアセアン(インドネシア・ジャカルタ)に指示を仰ぎます。その結果、第三国キャリアによるチャーター便なら就航できるという確約を取り付け、AirAsiaX(D7=XAX、クアラルンプール)による代替え運航を行うことで乗り切りました。代替え運航は15年5月から7月まで行われ、その後は成田線毎日2便、関空線毎日1便を継続することに集中。一方で、ノックスクートはICAO非加盟国の台湾や理事国でありながら一定の距離を置いている中国に新規就航するなどしたため、タイエアアジアXもSSC解除後を見据えたロビー活動を運輸省に対して行っていました。

SSCとその本処分である『Red Flag』は17年10月にようやく解除され、タイエアアジアXは早速、関空線を毎日2便に増便。今回、タイの最大の旅行シーズンであるソンクラーンを前に、新千歳線を定期便で本就航することとなりました。なお会社側では、過去に代替え運航をした実績があることから、「再開」と発表しています。

2018年1月19日金曜日

ANA羽田~バンコク深夜便を2便に増強!バンコク昼間発便も登場

ANA(NH、東京都港区)は、現在1日1往復運航している羽田~バンコク(スワンナプーム)線の羽田発深夜便を、3月25日(日)からの夏スケジュールで2往復に増強すると発表しました。

《6月1日から有効》
NH877 HND0055~BKK0525 DAILY
NH878 BKK1355~HND2215 DAILY

(機材はB788 ビジネスクラス42席、エコノミークラス198席)

ANAは、2010年10月の羽田空港再国際化と同時に羽田深夜・早朝時間帯のバンコク線の運航を開始しました。羽田発午前0時台は当初から変わっていませんが、バンコク発の羽田行きは当初夜行便のみだったのが2014年3月から昼間と夜行の2便体制になりました。今回は、高い客席稼働率をキープしている羽田発深夜便の直後にもう1便を運航。日本各地からANA国内線の夜便で乗り継げる利便性をさらに高めるとともに、関東エリア在住の日本人やタイ人観光客などを2便に分散させて、旺盛な需要に応えられるようにします。

一方、バンコク発は従来、タイ国際航空(TG=THA)運航のコードシェア便だった午後発、羽田夜着で初めての自社便を運航。会社側では

「東京からのバンコク路線は成田と合わせて毎日5便となり、お客様の都合に合わせた運航便の選択肢が広がります」

と説明しています。

日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)の羽田~バンコク線は毎日2便で変わりませんが、プレミアムエコノミークラスを備えた3クラス仕様『SKY SUITE II』を2便共に展開します。

《3月25日から有効》
JL031 HND1115~BKK1615 DAILY
JL033 HND0040~BKK0500 DAILY

JL032 BKK0945~HND1755 DAILY
JL034 BKK2155~HND0605+1 DAILY

(7月31日までの33・32便:機材はB788 シェルフラットNEO=ビジネスクラス42席、エコノミークラス144席
 31・34便と8月1日以降の33・32便:機材はB772ER スカイスイートIII=ビジネスクラス42席、スカイプレミアム=プレミアムエコノミー40席、スカイワイダー=エコノミークラス154席)

2018年1月10日水曜日

ソラチカルート封鎖へ!陸マイラーに残されたもう1つの道

東京メトロ(東京都台東区)とジェーシービー(JCB、東京都港区)は、『ANA To Me Card PASMO』(別名ソラチカカード)でこれまで認めてきたポイントサイト各社からのポイント交換を3月31日(土)で一斉に終了すると発表しました。

(前記事「ソラチカルート封鎖へ!陸マイラー必死の流し込みに走る」の続き、3分割の3本目です)

しかし、今回ルートが閉じないサイトが1つだけあります。LINE(東京都渋谷区、東証1部上場)がプリペイドカード『LINE Pay』用に提供している『LINEポイント』からメトロポイントへの交換は、4月1日以降も継続される見込みです。各ポイントサイトがLINEポイントへの交換に対応していれば、LINEポイントを経由してメトロポイントに流し込むことが可能。LINEを出る段階で手数料10%はかかりますが、例えばGMOポイントタウン(GMOメディア:東京都渋谷区)ではLINEポイントに等価交換できるので、間にLINEを1クッション置くことになるものの、トータルでAMCマイルへの交換比率81%という高い数値で引き続きソラチカルートを利用することができます。モッピーも手数料10%はかかるものの直接LINEポイントに流せますので、トータル交換比率73.6%と影響を比較的抑えることができるとみられます。

ただし、『LINEポイント』はLINEアプリ内でスタンプ購入などに使う『LINEギフトコード』とは異なるので、もしポイントサイト側がLINEギフトコードへの交換にしか対応していない場合は、別の方法を考えなければなりません。

LINEポイントにPeXから直接流そうとすると、150PeXポイント(15円相当)を10LINEポイント(10円相当)に交換というかなり悪いレートが適用されるので、三井住友カード(東京都港区)の『VJAワールドプレゼント』へ流し、さらにGポイントを経由してLINEポイントへ流せば、Gポイント→LINEポイントの手数料5%を差し引いても76%の交換率が得られます。Gポイント側で楽天市場などの案件利用実績があれば、手数料は後日ポイントバックされます。

とはいえ、この手法も三井住友カードなどVJA・オムニカードグループ各社発行のクレジットカード(SuMi TRUST CLUB=旧シティカードを除く)を所有していなければできません。VJAに事故情報があるなど発行できない場合は最悪、Tポイント(Tポイントジャパン=東京都目黒区)に取りまとめてからAMCへ流すことになり、2ポイント=1マイル(1マイルあたり2円)と価値が半減してしまいます。

ソラチカルート封鎖へ!陸マイラー必死の流し込みに走る

東京メトロ(東京都台東区)とジェーシービー(JCB、東京都港区)は、『ANA To Me Card PASMO』(別名ソラチカカード)でこれまで認めてきたポイントサイト各社からのポイント交換を3月31日(土)で一斉に終了すると発表しました。

(前記事「ソラチカルート封鎖へ!陸マイラーにJCBが徹底挑戦」の続き、3分割の2本目です)

ポイントサイト側に10万円相当以上の大量のポイントが既にあるか、友達紹介などで毎月安定して大量のポイントが入るごく一部の上位ユーザーの方は、3月31日までにこれから2年間で交換し切れるだけのポイントをメトロポイントへ流し込まなければなりません。

メトロポイントからAMCへの交換は、1カ月に20,000ポイント(18,000マイル相当)まで。またメトロポイント自体にも、最大で2年間の有効期間があります。このため、毎月1回交換をしたと仮定して、1年間で交換できるマイル数は最大216,000マイル(240,000メトロポイント)。2年間とすると、どんなに頑張っても432,000マイル分となる、48万メトロポイント(48万円相当)が限界です。

この分のポイントを用意できていないのであれば、今から作るというのは事実上もう遅いと言っていいです。大手ショッピングモールなら案件利用の承認を取って、ポイントが加算されるには2~3ヶ月かかりますし、クレジットカード発行案件でも1枚で1万円相当以上の還元を得られるというのはごく稀です。そもそもソラチカカード自体お持ちでないのなら、今から作ってもSFC修行のための有償航空券を一括決済するとか、『ビジネスきっぷ』で3月までに国内幹線を何回も乗るとか、あるいはメトロポイントPlus(乗車ポイント)のために意味もなく東京メトロに乗るとかしなければならず、JCB側のポイント『OkiDokiポイント』の交換も雀の涙。SFC JCBカードとソラチカの2枚持ちで大量マイル獲得を目指そうというビジネス関係者でもまず達成は難しいでしょう。

多くのお小遣い関連サイトでうるさいくらいに友達紹介のリンクが貼られている業界大手の『モッピー』(運営会社:セレス=東京都港区、東証1部上場)では、ソラチカカードの案件が出ることはまずありません。他サイトでも16年以降にソラチカカードの広告が出たのはわずか数日間だけという調査結果が出ています。言い方を変えれば、ソラチカカードは最早ポイントサイトを頼らなくても、使うべき人が作ってくれる1枚にまで成長したと言えるのです。

ソラチカルート封鎖へ!陸マイラーにJCBが徹底抗戦

東京メトロ(東京都台東区)とジェーシービー(JCB、東京都港区)は、『ANA To Me Card PASMO』(別名ソラチカカード)でこれまで認めてきたポイントサイト各社からのポイント交換を3月31日(土)で一斉に終了すると発表しました。ポイントサイト利用者の90%以上が利用している4大交換サイト全てから交換ができなくなり、陸マイラーの間で『ソラチカルート』の異名を付けられていたソラチカカードの別の意味でのメリットが失われます。

交換が終了するのは、PeX(運営会社:ボヤージュマーケティング=東京都渋谷区)、ネットマイル(東京都千代田区)、Gポイント(ジープラン=東京都千代田区)、ドットマネーby ameba(サイバーエージェント=東京都渋谷区、東証1部上場)の4つのサイト。Pointexchange(リアルワールド=東京都港区、東証マザーズ上場)は、ソラチカカードのポイントである『メトロポイント』への交換を扱っていないため、影響はありません。

ソラチカカードなど一連のTo Me Cardシリーズでは、ポイント還元として東京メトロが独自に行う『メトロポイント』と、カードを発行するクレジットカード会社のポイントの2種類が貯まる仕組みになっており、今回問題になったのは、メトロポイントの方です。

メトロポイントは、東京メトロの駅の自動券売機で交通系電子マネーの『PASMO』にチャージして使うことを想定して作られていますが、他に通販大手・楽天(東京都世田谷区、東証1部上場)の『楽天スーパーポイント』や、ANA(NH、東京都港区)の『ANAマイレージクラブ(AMC)』などに交換することができます。中でも、AMCのマイルはベーシックカードに相当する『To Me Card Prime』を使うと1,000P=600マイル(1マイルあたり1.67円)の交換レートなのに対し、ソラチカカードでは100P=90マイル(1マイルあたり1.11円)という破格のレートが提供され、今回取り扱いが終了する交換サイトと提携しているポイントサイトでクレジットカード発行などの高還元案件をこなしたり、友達紹介などの手段で得たポイントをメトロポイントへ流し込むためにわざわざソラチカカードへ入会し、実際にAMCマイルにまで交換する『陸マイラー』と呼ばれるマイレージマニアがいました。

また、ソラチカカードはANA JCBカードとの2枚持ちが許されている(前記事「ソラチカカードとSFC JCBの2枚持ちが可能になった」参照)ため、普段の搭乗マイルはANA JCBカード(SFCカード含む)で貯め、ポイントサイトから交換したマイルはソラチカカードに貯めて、2枚のカードのマイルを合算し特典航空券に交換するという離れ業もできました。

しかし、ドットマネーがメトロポイントへの交換を手数料無料という前提で始めたのをきっかけに、昨年10月にはPeXがそれまで徴収していた交換手数料を無料化し、ポイントサイトから大量のポイントがメトロポイントに流れ込むようになります。これに対し、発行したマイルを特典航空券に交換され、使われる立場のANAと、ソラチカカードがショッピングや各種決済に利用されなくなってしまい維持コストの面で割を食うJCBが反発。東京メトロに対し、ポイントサイト業界と縁を切るように圧力をかけてきました。

2018年1月1日月曜日

「東京のパワースポット」高尾山頂が大混雑

日本では2010年頃から、自然や大地のエネルギーを感じられる「パワースポット」と呼ばれる場所を巡る「聖地巡礼」がブーム化しており、元々あった初詣や初日の出参りの文化と結びついて、さらに人気を増しています。

高尾山(東京都八王子市)は、中腹にある修験道の本山・薬王院が古くから初詣客の全国トップ10に入るなど人気があり、山頂まで登って初日の出を拝む初詣客も多数います。董事長ふくちゃんはタイに渡る前の2000年頃には、毎年初詣で高尾山を訪れ初日の出まで拝んでいましたが、14年ぶりに正月を日本で迎えることになり、恒例復活とばかりに高尾山へ向かいました。ところが、一昔前と違って薬王院への参拝には目もくれず、初めから初日の出を拝むだけのために山頂を目指す初詣客が激増していました。

山頂では毎年、初日の出を信仰行事の一つとして迎える行事『迎光祭』が行われていますが、迎光祭を主催する八王子観光コンベンション協会と警視庁高尾警察署(東京都八王子市)は、山頂が狭く初日の出目当てで多くの人が殺到すれば事故の原因になるとして、初日の出直前の段階で山内に入れる人数を制限する『入山規制』を敷いています。この入山規制は、10年ほど前には午前5時を過ぎてもかかることはなかなかありませんでした。しかし、2009年に日本ミシュランタイヤ(東京都新宿区)が観光地を紹介するグリーンガイドで高尾山を最高ランクの三ツ星推奨としたことから、一気に外国人観光客が増えていきます。その分、初詣よりも初日の出だけを目指す人も増え、入山規制がかかる時間は年々早くなっていきました。

16年以降は、初日の出の4時間も前の午前3時には奥の院にある登山道のゲートが閉められ、山頂へ行けなくなってしまいます。つまり、山頂で初日の出を拝もうとするには、それ以前に奥の院を通過していなければなりません。薬王院本堂での初詣を0時台や1時台に済ませ、山頂へ上がらなければいけないのです。高幡不動駅(東京都日野市)で多摩モノレールから終夜運転の京王線に乗り継ぐ際、高幡不動尊へ寄り道でもしたら、山頂での初日の出はほぼ絶望と言ってもいいでしょう。東京都心から行くとなると、京王新宿駅を午前1時台に出る急行電車ではもう間に合いません。それこそ大晦日の23時台に出る電車で0時過ぎには高尾山口駅に到着していないと無理です。

午前3時台に入山規制となれば、山頂よりも標高の低い奥の院や薬王院本堂、ケーブル高尾山駅横の展望台などに移動することもできますが、そちらを目指して来る人もいて4時過ぎには埋まってしまいますから、最悪の場合は入山規制がかかった時点で下山して他のスポットを考えなければなりません。山頂を経由して奥高尾縦走路の他の山に行くこともできなくなるので、もし奥高尾の他の山を代替とするなら高尾山を諦めて、大晦日の夜からそちらを目指す必要があります。

極端な話、元日の初日の出にこだわらず1月2日早朝のご来光鑑賞へ切り替えることを推奨する個人サイトもあります。ケーブルカーは2日と3日も午前5時から運行するため、迎光祭のような行事は行われませんがその分人もほとんどおらず、逆に日の出直前に山頂へ着けばよくなると言うのです。しかし、この場合は京王線が終夜運転していないため、高尾山口駅まで車で行くか元日の夜にJR中央線高尾駅周辺へ宿泊していなければなりません。

2017年12月17日日曜日

バニラエア、ホーチミンシティから撤退へ

バニラエア(JW=VNL、千葉県成田市)は、2016年冬スケジュールで就航した台北桃園~ホーチミンシティ線の運航を、現在有効の今冬スケジュール限りで取りやめます。就航からわずか1年半でベトナム路線自体撤退する形。同じ持株会社傘下のANA(NH、東京都港区)が運航する直行便を補完するには、時期尚早すぎたかもしれません。

(台北発2018年3月23日、ホーチミンシティ発3月24日の運航をもって取りやめ)
JW105 TPE2200~SGN0100+1 DAILY
JW102 SGN0215~TPE0630 DAILY

(機材はエアバス320ceo 普通席=エコノミークラスのみ180席)

バニラエアの台北~ホーチミン線は、毎日4往復運航している成田~台北桃園線のうち、1便を以遠権行使で延長する形を取りました。成田発は夕方に毎日2便運航されているANA直行便の間に挟み込む形としましたが、この形態には、親会社ANAホールディングス(東京都港区、東証1部上場)による「隠された狙い」が込められていました。

LCCとしての新規需要開拓はもちろんのこと、ANA直行便が満席になった際もベトナム行きを希望する新規客をバニラエアへ流すことができる。逆に、バニラエアではANAマイレージクラブ(AMC)特典航空券の発券ができることから、特典航空券での訪越を希望するAMC会員にバニラエアを利用してもらい、空いたANA便の座席を『エコ割』『ビジ割』などの有償航空券で販売し収益性を高める。ANAホールディングスは、バニラエアとANAの相互補完的な役割を期待していたのです。

一方で、台湾発のLCCとしてはタイガーエア台湾(IT=TTW、桃園市大園区)が合弁相手のチャイナエアライン(CI=CAL 桃園市大園区、台湾証取上場)に引き取られ、V Air(ZV=VAX、台北市)に至っては親会社のトランスアジア航空(GE=TNA、台北市)もろとも倒産という憂き目になっていました。台北~ホーチミン線には既にベトジェットエア(VJ=VJA、ハノイ)が就航しているにもかかわらず、ANAHDでは

「台湾系LCCが飛んでいないなら勝算はある」

と見て、バニラエアの規模拡大に弾みを付けさせる意味も含め半ば見切り発車したという一面もありました。

しかし、就航から1年以上経ってもLCCとしての採算を取れる最低ラインである搭乗率80%をコンスタントに達成できる見通しが立たなかったとみられ、ANAHDはベトナム航空(VN=HVN)とのコードシェアも合わせたANAグループ全体として日越間の座席数が供給過剰と判断。ホーチミンシティ路線をANAの1ブランドのみに戻す方針を決めました。

2017年12月12日火曜日

フィリピンとインドネシアをAirAsia直行便で結ぶ!

エアアジア・フィリピン(Z2=EZD、パンパンガ州アンヘレス市)は、2018年1月からマニラ・ニノイアキノ国際空港とインドネシアを結ぶ2路線の運航を開始すると発表、航空券の販売を開始しました。

《2018年1月9日から有効》
Z2235 MNL0800~CGK1100 DAILY
Z2236 CGK1130~MNL1645 DAILY

《2018年1月19日から有効》
Z2231 MNL1840~DPS2255 DAILY
Z2232 DPS2325~MNL0325+1 DAILY

(機材はエアバス320ceo エコノミークラスのみ180席)

現在は、フィリピンとインドネシアの間にはセブパシフィック(5J=CEB)とフィリピン航空(PR=PAL)が直行便を持っていますが、インドネシアエアアジア(QZ=AWQ)は直行便を持っていません。セブパシが満席や運賃の高い時期に当たったり、AirAsia(AK=AXM)のビッグセールで6カ月以上先の予約をするなどの理由で、LCCで両国間を移動する旅客はAirAsiaのクアラルンプール乗り継ぎやScoot(TR=TGW)でシンガポール乗り換えが主流となっていました。

12月12日現在、AirAsiaのWebサイト上では片道運賃が6000円(US$55)前後で販売されており、ジェットスタージャパン(GK=JJP)の成田・関空とマニラを結ぶ路線と組み合わせれば、往復4万円台で日本とインドネシア、フィリピンの3か国を周遊できる計算になります。ただし、日本からの乗り継ぎはマニラで1泊が必要となるため、フィリピンでの用事のついでにインドネシアへ行こうという出張者や、日程に余裕のあるバックパッカーの利用に向いています。

2017年12月11日月曜日

東京シャトルの派生便は障害者に優しい!

京成バス(千葉県市川市)は、JR東京駅と成田空港を結ぶ格安バス『東京シャトル』の派生路線として、東京駅南側の鍛冶橋駐車場(東京都千代田区)に発着する『有楽町シャトル』の運行を開始すると発表しました。

京成バスは、国土交通省総合政策局安心生活政策課と関東運輸局交通政策部消費者行政情報課(横浜市中区)の要請を受けて、車いす用リフトが付いた高速専用車両をメーカーのジェイ・バス(石川県小松市)に特注し、成田空港と千葉市内を結ぶ路線で1年間の実証試験を行ってきました。その結果を受けて、今回リフト付き車両を東京シャトルに転用しようと模索しましたが、車いすのお客様の乗り降りを行うには現在、東京シャトルが使っている一般の道路に面したバス停では無理があると判断。東京シャトルの東京駅八重洲口バス停と銀座駅バス停のほぼ中間で、新高速乗合バス(旧高速ツアーバス)の発着にも使われている鍛冶橋駐車場に白羽の矢を立てました。

有楽町シャトルは、日中のみ30分から60分の間隔で、1日11.5往復の運行。そのうち6往復に、リフト付き車両が入ります。

《12月16日から有効》

鍛冶橋駐車場発成田空港発
9時20 5010
10時20 50 
11時20 5030
12時  
13時10 5010
14時5010 40
15時 20 40
16時 30
17時0010
18時50 
19時 20

※赤字は車いす用リフト付き車両で運行
※運賃 大人健常者1,000円(前売り900円)
 子供健常者、身体障害者手帳または愛の手帳所持者500円
(注意:精神障害者保健福祉手帳=いわゆる障害者手帳所持者は健常者と同じ扱い。THEアクセス成田では精神障害者にも割引があるが、京成バスは対応が違う)
※車いすでの利用者は前日17時30分までに必ず電話で予約すること
京成バス新習志野高速営業所 +81-47-470-6072)
※成田空港発鍛冶橋行きののりばは第2ターミナル13番。東京シャトルのバス停と異なり、第1・第3ターミナルにも寄らないので他のターミナルを発着する便の利用者は特に注意のこと。ターミナル間無料シャトルバスによる移動が必要となる。

なお、有楽町シャトルではPASMO・ICOCAなどの交通系ICカード、東京シャトル用のフリー乗車(当日飛び込み)専用回数券、東京メトロとのセット商品『東京シャトル&サブウェイパス』が利用できますが、インターネットでの前売りは発車オーライネットのみの対応となり、楽天トラベルでの予約・前売りは行いません。このため、前売り運賃の支払いに楽天スーパーポイントを使うことはできませんので、注意が必要です。

2017年11月13日月曜日

ヤフオク「貨幣」カテゴリがカード決済不可に

Yahoo!JAPAN(東京都千代田区、東証1部上場)は、国内最大のリユースサイト『ヤフオク!(旧Yahoo!オークション)』の商品代金決済に利用する『Yahoo!かんたん決済』の規約を一部改正しました。今回の改正では、バックパッカーや在外日本人が外国通貨をやりとりするケースもある『貨幣』サブカテゴリのすべての出品について、クレジットカードでの決済ができなくなりました。

Yahoo!かんたん決済では従来から日本国内で通用する商品券やプリペイドカードなどはクレジットカードの利用枠現金化に利用される恐れがあるとしてカード決済が禁止されてきましたが、2017年に入って同種のスマートフォン向けサイト『メルカリ』で日本円の現行紙幣が大量に出品、額面以上で落札されるケースが相次ぎ社会問題化にまで至りました。その後、メルカリの運営会社(東京都港区)からYahoo!JAPANに相談があり、業界団体『EC事業者協議会』が設立されます。メルカリは既に15年以上の実績があるヤフオクからノウハウの提供を受け、禁止基準をヤフオクのそれに極力合わせる方向性が決められ、この過程でYahoo!側も警察の指示に従い、自社をより一層厳しく律していくことになりました。

5月26日付で、『商慣習上相当な範囲を超えて現金等を取得させることを目的とした、またはそれらの可能性があると当社が判断した商品等』を出品禁止とする、メルカリが先行した規制をヤフオクにも導入。11月8日(水)付プレスリリースで、『転売する目的で入手したと当社が判断するチケット』が出品禁止物と定められ、見つけ次第削除されることになりました。同時に、Yahoo!かんたん決済の支払い方法にクレジットカードが使えないカテゴリとして『アンティーク・コレクション』カテゴリの下の『貨幣』サブカテゴリが追加されました。

貨幣サブカテゴリでは、韓国ウォンやタイバーツなど、日本の外貨両替所に持って行くと円への交換レートが不利になる外貨を中心に一定の需要があり、少しでもまとまった金額が出品されるとすぐにその時の為替レート相当額まで釣り上がって落札される傾向があります。このような商品を競り落とす人も多くはクレジットカードで決済していたと見られ、実際に外国に行く人よりもカードの枠現金化目当てで落とす人の方が多いと会社側が判断して今回の規制が決まったのではないかと分析します。

ただ、残念なのはYahoo!側がこの件について、わざわざお知らせを出す程でもない些細な案件と認識していることです。2013年のTポイント本格導入に合わせたJALマイレージバンク(JMB)へのポイント交換終了をわずか2行のお知らせで片付けた時以上の無責任ぶりで、上場企業の個人顧客に対する態度として、到底許されるものではありません。

なお、過去の売上金をチャージできる電子マネー『Yahoo!マネー』(本人確認完了後で500万円まで)と、売上金のプール分(50万円まで)については今後も貨幣カテゴリでの落札代金決済に使うことができます。

(11月15日追加)
司法当局は、このような事例はフリマでの販売を装った高利貸しにあたる(落札金額のうち額面を上回った分を貸出利息とみなす=出資法5条・8条違反、5年以下の懲役または1000万円以下の罰金と判断し、出品者を刑事立件するなど厳しい態度で臨む方針です。