2006年9月20日水曜日

タイ、軍事クーデター! タクシン政権転覆

《タイに来る旅行者の皆さんへ》
 あくまでも無血クーデターであり、バンコク首都圏内は平穏です。航空便は平常どおり運航されていますし、パックツアーも予定通り出発しています。どうか安心してタイにいらっしゃってください。

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タイ陸軍は19日夜、ソンティ最高司令長(日本の陸上幕僚長に相当)の指示でバンコク首都圏に戦車10両を出動させ、軍事クーデターを仕掛けました。

戦車はセントラルワールド前などバンコク首都圏の目抜き通りで目撃された後、首相府(ラチャダムヌン通り)と陸軍情報センター(チャンネル5本社、BTSスクンビット線サナムパオ駅そば)に到着。警護に当たっていた首都圏警察が退散させられました。
カオサン通りでは夜間外出禁止になるのではというデマが飛び、屋台や露店が19日夜10時半過ぎに一斉に閉店。しかし、改革評議会は外出禁止命令など出していないと発表し、20日にはほぼ通常に復旧しました。

地上波テレビは「チャンネル5」からの指令で全社が通常番組を中止。国王陛下関連の画像が朝まで流れました。ただし、衛星回線「UBCトゥルー」は通常の放送を続けたため、カオサンでは外国人がUBCトゥルーの配信するBBCワールドを食い入るように見入っていました。20日12時の時点では、全社が通常番組に復旧しています。

国営「チャンネル11」のメインニュース「NEWS12:00」によりますと、憲法(1997年改正)は効力停止、内閣および国会も全員失職と発表され、タクシン政権転覆という目的は果たされました。さらに、計画は枢密院に事前に伝えられていたようで、20日夜までに国王陛下からご裁可を賜り、ソンティ司令長が改革評議会議長(首相代行)に就任しました。

(9月21日追加)
20日は公休日とされました。銀行では外貨両替所も含むすべての業務が休業に。バーツに対する信用不安から預金の取り付け騒ぎが起こったり、交換用の外貨がなくなったりする事態を回避するためです。外国人旅行者は民間両替所に列を作っていました。
今日は朝8時30分から通常の業務を再開しています。

泰日協会学校(日本人学校、ホイクワン区ラマ9世通り)は今日21日も臨時休校。

タイ証券取引所(SET、クロントイ区アソーク通り)も1日休場の後、今日21日から再開。折から地下鉄管理公社(BMCL)の新規上場が予定されていたため大商いとなり、午前中で売買代金300億Bt.を突破しました。