2007年3月3日土曜日

プノンペンに集まる沈没組、回避策は?

(この項、辞書おじさん/兵庫県 からの投稿です)
 先日、私の知り合いがアランヤプラテートの国境でビザを更新しようとしたところ、ビザなし6ヶ月90日ルールに見事引っかかり、再入国を拒否されてしまいました。仕方なしにカンボジアの首都プノンペンへ向かい、再入国禁止が解けるのを待っているところです。
 彼の話によりますと、似たような日本人の沈没組が既に100人以上、現在も1日10人以上のペースでプノンペンに到着しているとのこと。このままでは3月の終わりには500人近い沈没日本人で溢れかえりそうな勢いです。


(管理者ふくちゃんから)
 沈没在留者が最も恐れていた事例の報告が、ついに管理者ふくちゃんのもとに届いてしまいました。

 昨年10月1日の規制強化から90日が経過した12月27日以降、移民庁はビザなし渡航の更新を続けている在留者のチェックを特に強化してきました。スワンナプン空港(サムットプラカン県)やタイ=ラオス第一友好橋(ノンカイ県)では、ビザなしで入国する旅行者のスタンプにマーカーをつけてわかりやすくするなどの措置を取っています。
 その結果、ビザなしでの在留日数が一定基準に達した者は口頭ないしパスポートへのスタンプで警告される事態に発展。バンコク首都圏からのビザクリア需要が最も多いアランヤプラテート(サケオ県)では、80日前後で警告を喰らうと、投稿を頂いた辞書おじさんは述べていました。
 もしこれが90日に達してしまっていると、「出国したら再入国を拒否する」と言われるのだとか。バンコク首都圏からのビザランツアーに頼り切って、在留日数を忘れていましたでは済みません。出国するなら自己責任。ツーリストビザ取得に方針を変更するとしても、出国を取りやめてバンコクに戻ると、その時点でオーバーステイが確定してしまい、罰金支払いは避けられません。

 だからと言って、単にアランヤプラテートから出国して、再入国禁止が解けるまでプノンペンで同輩達と酒、女三昧では面白くありません。それが理解できるならまだしも、そうでないなら一刻でも早くタイに戻る方策を考えるべきです。前々から書いていますが6ヶ月90日ルールはビザなしのみに適用され、正規観光ビザ取得者は対象外(前記事「タイのビザ制度に大きな変更!!」参照)ビザさえ出来てしまえば、余裕でタイに戻ってこれるのです。
 ところが、在プノンペンタイ大使館は外国人が正規観光ビザを申請しても、「1回限りしか発給しない」とスタンプされたり、過去の発給回数が多いと発給を拒否してきたりと、悪名高いことで知られています。プノンペンでのタイ正規ビザ申請は、リスクを承知した上であっても極力避けるのが得策です。

 プノンペンから最も近いタイの在外公館は、ホーチミンシティ総領事館(ベトナム)。ツーリストバスで片道$10もしないので行ってしまえばいいのですが、帰りも陸路なら、国境で再びビザが要る。パスポートの残りページを気にしなければいけない人は、ページの消費を避けたいところです。
 そこで、プノンペンからAirAsia(AK)ジェットスターエアウェイズ(3K)マレーシア、シンガポール方面に直接飛んでしまうという逆転技があります。

 AirAsiaはクアラルンプールへ毎日1便を運航。今なら追加保険料、追加燃料費、空港税全部入れて片道$74から飛べます(オンライン予約、クレジットカードが必要)。ペナン、コタバルへも同日乗継ができます。

AK853 PNH1635~KUL1920 DAILY
AK6328 KUL2020~KBR2115 DAILY
AK6316 KUL2130~PEN2220 DAILY

 シェムリアプからも毎日1便が就航しており、コタバルへわずか1時間20分で乗継ができます。

AK847 REP1135~KUL1420 DAILY
AK6326 KUL1540~KBR1635 DAILY

 ジェットスターエアウェイズは、プノンペンからシンガポールへ週4便、シェムリアプから週3便就航しています。

3K592 PNH0845~SIN1140 月・火
3K594 PNH2040~SIN2335 木・金
3K596 REP0750~SIN1110 火・金・日

 クアラルンプールやシンガポールに着いたら、すぐに宿を取って翌朝タイ大使館へ向かうもよし、陸路ペナンへ向かって代行屋に頼むもよしです。出発が土曜日ならコタバルまで乗り継ぎ、翌日曜日に申請という手もあります(前記事「在コタバルタイ領事館、全然ガラガラ!」 「コタバルに目を向けないタイビザ取得希望者」参照)

 プノンペン在留の読者の皆さん、タイに戻れるように共に戦いましょう。