2008年7月26日土曜日

台北~高雄の航空便が壊滅

 復興航空(GE、台湾国籍)は7月31日限りで、台北・松山空港と高雄・小港空港、および台南空港を結ぶ国内2路線の運航を取りやめると発表し、交通部(日本の国土交通省に相当します)も23日、同社から出ていた廃止の申請を認可しました。

 最盛期には4社(華信航空=AE、立栄航空=B7、遠東航空=EF)でシャトル運航をしていた台北~高雄の航空便ですが、2007年3月の台湾高鉄(新幹線)開通以後、乗客のほとんどが高鉄に流れてしまいました。立栄は既に撤退し、遠東に至っては会社自体がなくなりました(前記事「遠東航空が全路線運航停止」参照)。毎日1便に減便して頑張ってきた復興も、搭乗率30%割れで不採算に転落。残るは華信の毎日4便だけとなり、事実上の壊滅と言っていい状況になりました。

 もっとも、台北~高雄よりさらに距離の短い台北~台中、台南線では以前から高鉄への移行が進んでおり、台中は既に全社が廃止、台南も復興の廃止で運航がなくなります。高鉄開通以前には空路が重要な交通手段だった台湾。しかし国内線で持っていた時代は終わりを告げ、業界全体として両岸直航(中国大陸への直行便)へと舵を切っていくことになりそうです。