2009年3月30日月曜日

PENTAX中判カメラ、買うならラストチャンス

 カメラメーカー中堅、ペンタックスから事業を受け継いだ「HOYA PENTAXイメージングシステム事業部」(東京都板橋区)は、中判フィルム1眼レフカメラ「PENTAX 67II」「645NII」の製造を2009年9月で取りやめると発表しました。PENTAXブランドのフィルム一眼レフカメラは、これで35mm判も含めた全機種が生産完了となり、今後はデジタルカメラに専念します。


 PENTAX 67IIは1998年、645NIIは2001年に発売された中判では数少ないAF一眼レフカメラ。優れた描写性能や高い機動性、プロ仕様の堅牢なボディ、高度なシステム性などが、多くのプロ写真家やハイアマチュアのカメラ愛好家に高い評価を受け、愛用されてきました。デジタルカメラが主流となり、コンパクトデジカメでも中判に負けず劣らない高性能を得られるようになった現在でも根強い支持がありました。
 しかし中判は専用のブローニーフィルムをビックカメラなどの量販店で入手しなければならず、120ロールフィルム1本で撮影できる枚数も67IIは10枚、645NIIでも15枚と、35mm判の最大36枚に比べて半分以下と劣っていました。ブローニーフィルムの入手が徐々に難しくなってきているのに加え、製造に必要な電子部品の調達が困難になったため、製造を打ち切ることになったと会社側では説明しています。

 デジカメでは得られない何かを求めに、海外への本格的な撮影旅行を考えていたあなた。一生のパートナーになる1台を手に入れるなら今がラストチャンス。30万円を投資するだけの理由は十分あるでしょう。

(画像:東京・池袋のビックカメラ本店に張り出された生産完了の告知)