2011年2月10日木曜日

手荷物が大量なら日系がお得!

ANA(NH、東京都港区)は、4月1日搭乗分から預け手荷物の規定を全面的に見直すと発表しました。

《全路線で個数中心に》
改正では、従来は重量に基づいて判定していた北米大陸以外への路線でも、個数を中心に判定することになります。無料で預け手荷物にできる基準は右の画像の通りですが、エコノミークラスではスーツケース2個、重量換算で46kgまで。ビジネスクラスは2個ながらも重量ベースで64kgまで、ファーストクラスでは3個、96kgまで無料手荷物となります。

エコノミークラスに限り、1個の重量が23kg以上32kg以内の場合は超過手荷物料金3,000円またはUS$30を徴収。


(マイレージ上級会員の場合)
AMCブロンズまたはスターアライアンスシルバー(マイレージプラスプレミア、クリスフライヤーエリートシルバーなど)保持者がANA自社便に搭乗する場合は、搭乗クラスに関係なくファーストクラスの無料手荷物許容量を適用する。

AMCダイヤモンド、プラチナ、ANAカードスーパーフライヤーズクラブ、スターアライアンスゴールド(マイレージプラス1P、ROPゴールドメンバーなど)所持者がANA自社便のビジネスクラス、エコノミークラスに搭乗する場合は3個(1個の重量32kg以内)まで。ファーストクラスに搭乗する場合は許容量に1個追加されて4個まで。

この結果、日本からアジアへの路線では従来20kgだった無料預け手荷物の制限が、一般のお客様でも重量ベースで一気に46kgまで緩和されることになります。バックパッカーにとって悩みの種だった帰国便搭乗前のパッキングの負担が、多少でも軽くなるのは歓迎すべきでしょう。駐在員やご家族の一時帰国のときに、日本からお土産を大量に持っていくとなれば、持っていける量が増え、超過手荷物料金の絡みで諦めざるを得なかった品物が買えるようになるかもしれません。

《超過手荷物料金をより安く、判り易く》
無料手荷物許容量を超える荷物については従来通り超過手荷物料金を徴収しますが、エコノミークラス普通運賃の何%などという面倒な計算方式が廃止され、わかりやすくなります。次の表に照らし合わせて、該当する部分を足し合わせたものが、1個あたりの超過手荷物料金になります。


判定基準料金
個数超過
1個につき1万円
またはUS$100
重量超過1個の重量が32kg~50kgの場合1個につき15,000円
またはUS$150

1個の重量が50kg以上の場合1個につき3万円
またはUS$300
サイズ超過1個の三辺の和が204cm~300cm1個につき15,000円
またはUS$150

1個の三辺の和が301cm以上1個につき3万円
またはUS$300

★上表の料金は日本~東南アジア路線に適用

(3月9日追加)
ANAの発表を受け、日本航空(JL=JAL)もANAとほぼ同等の改正を発表しました。しかし、JALでは少しルールが違ってきます。

《ビジネスクラスも無料許容3個》
エグゼクティブクラスSEASONS(ビジネスクラス)の無料手荷物許容量がファーストクラスと同じく3個までとなるため、2クラス制(ファーストクラスなし)で運航する便でも荷物の多いお客様はSEASONSに搭乗すればエコノミークラスに比べて2倍以上の許容量拡大が得られ、かなりの余裕を持てます。

《最大で7個超過まで》
JALでは、超過手荷物料金を払った場合でも受け入れられる荷物の個数に制限があります。ファーストクラス、SEASONSでは無料3個+有料7個で1人合計10個までエコノミークラスは無料2個+有料7個の計9個まで受け入れますが、それ以上の個数は受けられません。

また、マニラ・ニノイアキノ空港発着便では出稼ぎ先から戻ってくるフィリピン人乗客が大量の預け手荷物を持ち込むことが常態化しているため、クラスに関係なく1人5個までと他の路線に比べ厳しい制限が設けられます

《1個45Kg以上は受け入れ不可》
 ANAでは荷物1個の重量に特に制限を設けていませんが、JALでは1個につき45Kgまでという制限を設けます。


判定基準料金
個数超過
1個につき1万円
またはUS$100
重量超過1個の重量が23kg~32kgの場合
(エコノミークラスのみ)
1個につき6,000円
またはUS$60

1個の重量が32kg~45kgの場合1個につき3万円
またはUS$300
サイズ超過1個の三辺の和が204cm以上1個につき1万円
またはUS$100