2012年4月23日月曜日

エネループが最後のSANYO製品になる!

パナソニック(大阪府門真市、東証1部上場)が、やはり大阪発祥で同根会社だった三洋電機(大阪府守口市)を完全子会社にしてから、もうすぐ1年が過ぎようとしています。SANYOブランドで売られていた製品もほとんどがPanasonicに統合され、白物家電はハイアールに変わってしまいました。最後まで残ったSANYOブランド製品は、一体なんだと思いますか? 非常時に絶対必要な物、そう、充電式電池「eneloop(エネループ)」です。

「カドニカ」「SANYOニッケル水素電池」で半世紀近い歴史を積み重ねてきた三洋の家庭向け充電式電池も、パナソニック本体(エナジー社:旧・松下電池)に吸収されてほとんどの種類が製造・販売終了。元グループ会社だったFDKトワイセル(群馬県高崎市)で製造されるエネループだけとなってしまいました。パナソニックにも同種の製品として「充電式EVOLTA」がありますが、エネループが三洋ブランド全体の掉尾を飾ることになったのは、その圧倒的な知名度によるところが大きくなっています。

(画像1:パッケージ左下に「SANYO」の文字が輝く)

緊急用途や買い置きに向かず、充電回数も500回と少なかったSANYOニッケル水素電池の最大の欠点を改良したエネループは、最初からフル充電された状態で出荷されてすぐに使えるという気軽さと、フル充電にしてから1年置いて85%、5年後でもまだ70%残っているという自然放電に対する持ちの良さ、そして1,800回~2,000回の充電ができる圧倒的な耐久性で、日本では充電式電池のトップブランドとしてその地位をすっかり確立しています。

そして、「三洋」eneloopとしてのグローバル展開も引き続き行われていて、タイでも販売されています。日本ではパナソニック本体のHPに組み込まれた三洋電機のページ上に日本語と英語で

エネループはSANYOブランドの商品です

と断り書きがなされるほどですが、海外ではPanasonicの方が民生用乾電池としての知名度が高く、コンビニでもその流れを汲んで充電式EVOLTAが売られたりしています。エネループは専門のショップに行かないとありません。

(画像2:三洋電機HPから。パナソニックのHP内で唯一異彩を放つ)

バンコクでは、電子部品専門店「アモン」が代理店となっており、各店で売られています。パフラットに程近い電気街バンモーにある本店(プラナコン区)や、フォーチュンタウン4階(ディンデン区)などに店舗があり、スクンビットではテスコロータスラマ4店2階(クロントイ区)が有名です。