2012年7月11日水曜日

まさに予想外!! ANAデリー就航決定!!

ANA(NH)は10月28日からの冬スケジュールで、成田~デリー・インディラガンジー線に就航すると発表しました。同時に正式発表された成田~ヤンゴン線全席ビジネスクラス運航は昨年からのミャンマーの改革政策進行により既定路線となっていましたが、デリーへの新規就航、しかも毎日1便でというのはまさに予想外でした。

《成田発10月28日、デリー発10月29日から有効》
NH917 NRT1720~DEL0020+1 DAILY
NH918 DEL0125~NRT1250 DAILY

(機材はB763ER ビジネスクラス35席、エコノミークラス167席)

ANAが1月17日付でプレスリリースした2012年度ANAグループ航空輸送事業計画や、その後の2月にまとめた2012~13年度経営戦略には、成田~デリー線の開設という文言は一言も出てきませんでした。4月に伊東信一郎社長兼CEOがヤンゴン線開設を表明したときも、その後のデリーという展開には触れられず。ということは、4月以降にANAの戦略判断が変わったと見なければなりません。

ANAでは2007年9月、全席をビジネスクラスとして離陸重量を減らし航続距離を伸ばした「B737-700ER」を使って成田~ムンバイ線に就航、以来5年に渡る実績を積み重ねてきました。この経験から、当初はビジネスクラスで収益の見込める客層の直行需要を見た後、ある程度の時期を経てからエコノミークラスのサービスを始める、即ち2段階での事業拡大という、ANAならではの成長戦略のモデルができたといえます。

今回、ムンバイ線で使っていたB737ERをヤンゴン線に回すにあたり、BRICSの一翼として更なる成長の見込めるインド路線を撤退することは許されないと判断。成田~デリー線で先行する日本航空(JL)が先に毎日運航への増強を発表し、エアインディア(AI)も会社的に苦しいにもかかわらずバンコク経由を直行に切り替えたり増便したりなど東京線を重視する政策を取る中で、ANAも乗り遅れまいとするべく新規参入を決めたのです。

ただ、ムンバイ線は来年3月出発分までの航空券が既に販売されていること、またANAが目指している中長距離アジア路線充実の観点からも、直ちに運休とはならない見込み。B737ERに代わる機材として、将来的にはB763ないしB788が投入される可能性が高いと見られています。

運航継続
NH943 NRT1235~BOM1840 DAILY
NH944 BOM1950~NRT0835+1 DAILY

(機材はB737ER ビジネスクラス24席、エコノミークラス24席)