2012年12月25日火曜日

地下鉄工事で渋滞必至のバンコク旧市街

都市鉄道公団(MRTA、ホイクワン区)は、MRTブルーラインの2期工事となるファランポーン駅とバンスー操車場から先の区間の工事を本格化させています。前記事「ファランポーン駅前のソムタム売り、風前の灯でお伝えしたファランポーン駅周辺に続き、旧市街地区を地下トンネルで縦貫する区間の工事は今が正念場です。

ファランポーン駅の1つ先となる予定のワットマンコン駅(サームパンタウォン区)は、チャルンクルン通りの直下に作られます。駅予定地となる一角にあった店は軒並み立ち退きとなり、開削工事が進められています。また駅を挟んで前後約200mに渡って終日1車線規制が行われ、ただでさえ片側3車線の東行き一方通行(西行きはヤワラー通り)と大量の車を捌くにはちょっと問題のあるチャルンクルン通りが、さらに厳しいボトルネックになってしまっています。

(画像1:ワットマンコン駅東口になる予定の一角。金行や商店が軒並み立ち退かされた)

このためワットマンコン駅予定地の先のスアパ交差点から、ジュライロータリーを経てファランポーン駅までの約1.5kmの間で、ひどいと1時間近くを要する渋滞の可能性があります。渋滞回避には約1km北のバムルンムアン通りまで出なければならず、MRTブルーラインが開通するまではバス以外の交通手段も限られるため、スクンビットやシーロムのホテルに泊まられている方が旧市街方面へ観光に行かれるのであれば、時間に余裕を見る必要がありそうです。

(画像2:ワットマンコン駅西口予定地にて。チャルンクルンソイ16の目印だった金行のビルが取り壊し中)

そこから約1km西には、ファランポーンの2つ先となるワンブラパ駅(プラナコン区)が作られます。ここはチャルンクルン通りと、トンブリ中部の大動脈ポックラオ橋を渡ってきたチャクラペット通りがぶつかるサムヨット交差点。ただでさえ狭い一方通行のチャルンクルン通りは、建物の立ち退きでこの一角だけ拡げられたような作りに見えます。王宮前広場方面から来る車やバスにとってはサムヨットを抜けてもワットマンコンのボトルネックに引っかかるという、一難去ってまた一難。実際、董事長ふくちゃんは王宮前広場からファランポーンまで[25]赤バスで約1時間半を要したことがあります。

(画像3:サムヨット交差点を[8]が行く。この直下にワンブラパ駅ができる)

この地区を走るバス路線は以下の通り。

[1](王宮前広場~タノントック市民病院)
[4](パシチャルン桟橋~クロントイ港)
[7](プッタモントン2車庫~ファランポーン駅)
[25](王宮前広場~パークナム2車庫)
[35](旧南バスターミナル~BigCプラパデーン)
[40](新南バスターミナル~ラムサリ交差点)
[49](モーチット2~ファランポーン駅)
[53](旧市内循環)
[73](サパンプット~ホイクワン団地)
[73ก](サパンプット~スアンサヤーム車庫)
[85](ラットブラナ~ファランポーン駅)
[159](オームノイ~戦勝記念塔)
[507](新南バスターミナル~海軍兵学校)
[529](サメーダム~モーチット2)
[542](タープラ・クルントン橋循環)

ワンブラパ駅付近では、さらに以下の系統も通過します。

[8](サパンプット~ロムクラオ団地)
[8](サパンプット~ソイハッピーランド)
[48](ワットポー前~ラムカムヘン2)
[56](イサラパープ・クルントン橋循環)

特に[1][25][53]は外国人観光客の利用も多い重要路線で、市民生活はもちろん観光への影響も避けられそうにありません。