2013年7月10日水曜日

スクンビットのスリ師から愛機を守れ!

街を歩いていて、いきなり見知らぬ人にハグされたと思ったら次の瞬間、ポケットに入れていた財布やスマートフォンが消えていた。「抱きつきスリ」と呼ばれる犯罪は、バンコクでは日常茶飯事のように起こります。中でも、パッポンやナナといった歓楽街での被害が後を絶ちません。

先日も、ふくちゃん軒に短期旅行の男性が来店されました。その際、

「BTSナナ駅近くで抱きつきスリに遭ってiPhoneを盗まれた」

と語っていました。

ナナ周辺での被害は、専らスクンビット通りの奇数側(ワッタナ区)に集中します。特に、ナナ交差点からスクンビットソイ11までの間は、多くのスリ師が根城としているところです。深夜になると歩道上に屋台形式のバーが店を出し、人が通れる幅を狭めていますが、この狭い歩道こそスリ師にとっては格好の舞台という訳です。そういう状況で、酔っぱらった男性客を狙って攻撃を仕掛けてきます。

(画像1:深夜のスクンビット11パクソイ。売春女性が溜まっていることもある)

ビザを苦労して取ってタイに来ながら買春客になかなか買ってもらえないアフリカ出身の黒人女性や、ナナ周辺のゴーゴーバーをクビになったタイ人のオカマなどが、生活費や麻薬代に困って犯行に及ぶケースが多く、もしスマートフォンを奪うことができれば、翌日にはMBKセンター4階などの中古携帯専門店で売却され、彼らの食扶持になってしまいます。その際、SIMカードを抜かれたり電源を切られるなどして、iPhoneの売りの一つである「iPhoneを探す」機能が使えないようにされることも多く、犯人を逮捕させ機械を取り戻すのは極めて困難。以前取り上げたファランポーン駅周辺の不良少年たちと似ていますが、ここナナでは、それ以上の経験や逮捕歴を持つ超プロ級の香具師もいるので厄介です。

(画像2:MBKセンター4階の専門店に並ぶ中古スマホ。この中にも盗品があるかもしれない)

対策としては

1.荷物は必要最小限に。パスポートの原本を持ち歩くなら腰に巻く
2.急ぐならスクンビット通りの偶数側を通行する
3.奇数側では車道の端を注意しながら歩く
4.どうしても歩道を通るときは周りの視線を警戒しながら

などが考えられますが、それでも毎日1人や2人は必ずと言っていいほど、事件の発生率は高いものです。