2014年6月9日月曜日

南部観光地を中心に外出禁止の解除が進む

プラユット・チャンオチャ平和秩序評議会議長(陸軍司令長)は8日夕方の記者会見で、南部の観光地を中心に進めている夜間外出禁止命令解除を拡大すると発表しました。

(画像:記者会見に臨むプラユット議長。国営ThaiPBSテレビのHPから引用)

既に6日からホアヒン(プラチュアップキリカン県ホアヒン郡、ペッブリ県チャアム郡)とクラビ・パンガー両県の全郡が外出禁止命令を解かれていますが、今夜からはチャン島(トラート県コチャン郡)、パンガン島・タオ島(スラタニ県コパンガン郡)、ハジャイ市(ソンクラー県)が外出禁止を解かれます。これにより、パンガン島ハドリンビーチで12日に開催される予定のフルムーンパーティは例月通り行われることが決定しました。

ただし、ソンクラー県でもパッタニやヤラーといった深南部の県に近い郡ではイスラム過激派によるテロの危険があるとして、当分の間外出禁止が継続するとのことです。これについて、観光スポーツ省観光庁東京事務所(東京都千代田区)はFacebookページで

「エリア表記に関しまして『県』は県内全土、『市』ないしは『郡』及び『島はそれぞれのみの解除となります

と説明。ハジャイ市以外のソンクラー県内やスラタニ市、ドンサク港などスラタニ県のタイ本土側は外出禁止命令解除の対象になっていないと明らかにしました。

また、国営ThaiPBSテレビはチェンマイに駐留している33軍管区の幹部の話として、

「チェンマイ市内についても外出禁止命令解除が近く俎上に上がると期待している」

と報じましたが、チェンマイは今回の発表に入りませんでした。これは、タクシン元首相やインラック前首相らの家系であるチナワット家がチェンマイ出身で、タクシン派にとって事実上、バンコクに次ぐ拠点と位置付けられていることを考慮したとみられます。