2016年6月16日木曜日

A359XWBでシンガポール~北米直行便復活

シンガポール航空(SQ=SIA、SGX上場)は、10月からの冬スケジュールで納機が本格化するエアバス350ファミリーを使い、シンガポール・チャンギ空港と北米大陸を結ぶ直行便を復活させます。同社はエアバス345型機で13年夏スケジュールまで運航しており、3年ぶりの再就航となります(前記事「SIAのエアバス345、退役へ」参照)。同時に、成田経由ロサンゼルス線は機材をエアバス380からB773に小型化、仁川経由サンフランシスコ線は目的地をロサンゼルスに変更します。

《10月23日から有効》
SQ032 SIN0830~SFO0915 DAILY
SQ031 SFO1045~SIN1840+1 DAILY

(機材はエアバス359 SIAビジネス=ビジネスクラス42席、プレミアムエコノミー24席、エコノミークラス187席)

SQ012 SIN0925~1730NRT1915~LAX1325 DAILY
SQ011 LAX1000~1345NRT1500~SIN2140 DAILY

(機材はB773ER SIAファースト=ファーストクラス4席、SIAビジネス48席、プレミアムエコノミー28席、エコノミークラス184席)
SIAは、エアバス359XWBの通常型を63機、北米東岸への直行も可能な超長距離型『359ULR』を7機発注しています。このうち、A359ULRは初号機の納機まであと2年以上あります。しかし、なぜこの時期に北米西岸への直行を復活させることにしたのか。その答えは、359XWBの最大の潜在能力である長距離航続性能にありました。

エアバス359XWBは、ボーイングのB789に対抗して作られたため、双発エンジンでありながら片道13,000km以上を無着陸で飛行できる高性能を持っています。そして、B789を既に納機されたユナイテッド航空(UA=UAL アメリカ・シカゴ、NASDAQ上場)やニュージーランド航空(NZ=ANZ)では、アメリカ本土とオセアニアやアジアを結ぶ超長距離直行便に投入してその性能を如何なく発揮させています。

今月2日、ユナイテッドはサンフランシスコ~シンガポール線を従来の成田経由からB789による直行便に切り替えて運航を開始しました。SIAは、同じスターアライアンスメンバーズとはいえUAのこの方針に危機感を持ち、通常型とはいえ北米西岸への直行が可能なA359の納機が本格化するこの冬スケジュール以降の適当かつ可及的早い時期に、UAと同じシスコ線で直行便同士の競争をやらざるを得ない状況に追い込まれました。

一方、ロサンゼルス線は成田経由でエアバス380を使っていますが、この機材も世界初納機となった2007年の初号機受領からまもなく10年が経過し、SIAでは機内のリニューアルはもちろん、退役すら検討されかねない時期となりました。冬スケジュールから投入されるB773ERは、新造後平均で3年程度しか経っておらず、常に最新の機材で最高のサービスを提供するというSIAのポリシーに合致するとともに、エコノミークラスの供給座席数適正化にも寄与します。

ロサンゼルス線では、成田経由と仁川経由の毎日2便をB773ERで運航し、たすきがけ運用とすることで復路便の成田到着・出発時間を現行スケジュールよりも早めることができます。