2018年4月24日火曜日

ノックスクート成田就航決定!Scootバンコク経由も存続

ノックスクート(XW=NCT、ドンムアン区)は、6月1日から成田~バンコク(ドンムアン)線の運航を始めると正式に発表、航空券の販売をスタートしました。2015年夏スケジュールからの就航を目指していたものの直前にタイ航空当局が国際民間航空機関(ICAO)の重大懸念(SSC)を受け、無期限延期されていたものです。親会社Scoot(TR=TGW)の成田~ドンムアン~シンガポール線も存続し、成田とドンムアンの間にScootブランドで毎日2便が運航されます。

《6月1日から有効》
XW102 DMK0220~NRT1025 DAILY
XW101 NRT1355~DMK1825 DAILY

(機材はB772ER Scootbiz=ビジネスクラス24席、エコノミークラス391席)

ノックスクートは、同じバリューアライアンスに加盟するScootとノックエア(DD=NOK、サトーン区)の合弁で2014年に設立された会社で、既に就航していたタイエアアジアX(XJ=TAX、ドンムアン区)のように、ノックエアの大型(双通路)機部門的な役割を果たすことが期待されました。

14年9月、タイエアアジアXが成田~ドンムアン線に毎日1便で就航し、ノックスクートも翌15年3月の夏スケジュールからの就航計画を申請して追随しますが、認可直前でチャーター専門キャリアだったビジネスエア(8B=BCC)が運航を停止。これを受けて運輸省民間航空局(CAAT:サトーン区)にICAOの抜き打ち監査が入り、航空運送事業許可(AOC)を審査する体制や担当官のスキルが不十分だとして、SSCを交付されるに至りました(前記事「ICAO重大懸念でノックスクート運航開始できず」参照)。この時点で既に増便を認可されていたタイエアアジアXは15年4月以降も毎日2便運航を継続できたのに対し、ノックスクートは成田線開設の認可自体を取得できる見通しが立たなくなり、実質代替運航の形でScootがドンムアン経由の成田~シンガポール線に就航。先行するタイエアアジアXに勝負を挑みました(前記事「Scoot成田線にバンコク経由便が登場」参照)

それから約2年の間、ノックスクートはSSC発行に伴う主要各国の制裁に追随しなかった中国や台湾への路線を細々と運航しながら、本来ならドル箱路線となるはずだった日本への就航申請が可能になるのを待っていました。SSC発行から2年半を経た2017年10月、ICAO臨時理事会の決議でSSCは解除され、ノックスクートは日本線就航を目指して、国土交通省航空局国際航空課(東京都千代田区)に「外国人国際航空運送事業の経営許可」(AOC)を申請しました。当初は3月25日(日)からの夏スケジュールで就航することを目指しましたが、日本側の代理店業務を行うScoot日本支社(東京都千代田区)の立ち上げが6月にずれ込むため、ノックスクートも6月からの就航とすることにし、国交省は4月20日(金)付でAOCを交付。航空券の販売を始められる体制が整いました。

しかし、タイエアアジアXの成田~ドンムアン線は気付くと毎日3便にまで増えていました。そして、Scoot便の搭乗率も連日、満席に近い90%以上をキープしているといい、Scootでは

「バンコク止まりとシンガポール行き、機材も777と787。時間帯の面でも選択肢があることは良いこと」

と判断して、成田~ドンムアン~シンガポール便を今後も存続することを決定しました。

TR868 SIN2220~2345DMK0045+1~NRT0850+1 DAILY
TR869 NRT1000~1500DMK1700~SIN2030 DAILY

(機材はB788 Scootbiz21席、エコノミークラス314席)