2018年10月21日日曜日

ビザなし滞在年間200日でブラックリスト入り!

(この項、pastelcolorさん/愛知県 からの投稿です)
私達は、夫婦共に無職の40代です。2011年よりバンコクにアパートを借りて長期の滞在をしています。

初訪タイ以来、移民庁のお咎めを受けるまでは全てノービザで入国しており、その滞在日数も年々増えていました。当時は、飛行機でタイに入国している旅行者は、陸路で入国する者よりお金があるという事で、入国のスタンプが押され易くなると聞いていました。
私達は、その言葉を信じて何度も入国を繰り返していました。2011年から2013年までは、年間で100日以上を超えるノービザでの入国を繰り返してもお咎め無しでした。
そして、2014年は、私が11回の入国で約200日のノービザ滞在。嫁さんは、10回の入国で180日のノービザ滞在でした。これでも何も問われる事なく入国が出来ました。

しかし、タイが軍政に変わり、2015年始めての入国で事件が起きました。スワンナプーム空港のイミグレでは、いつも通りに嫁さんがパスポートを提出すると、係員が何処かに電話をしています。奥から出てきた係員は、嫁さんを連れて別の場所に連れて行きました。「あ、これって??」私もパスポートを提出すると、再び係員が出てきて私を連行します。別室では、女性の上官が待ち構えていました。

上官は優しい口調で丁寧に説明して下さいました。

「1年歴で90日以上のノービザ滞在期間があると、翌年の1回目の入国で、イミグレのパソコン画面にアラームが表示されます。今回の貴方は、昨年ノービザ滞在が200日以上もあるおで、今日は、絶対にタイへ入国する事が出来ません。帰りの航空券を購入して帰国して下さい」

との事でした。パソコンの画面を見せて頂きましたが、前年度の滞在実績が列記されており、全て赤い文字で表示されていました。90日が限度なのに、200日では、どうにもならないですね。はい、初体験の【入国拒否】です。

ここで私は、諦めませんでした。約40分かけて、バンコクに来始めた経緯をお話して、どうしても今回のタイ入国を認めて欲しい事を懇願しました。今回私が入国しないとバンコクに住む沢山のお友達に迷惑をかけてしまうのが悲しいと訴え続けました。すると上官は、情状酌量の余地があると判断したのか

「それでは、今回だけ特別に入国を許します、但し次回の入国からは、有効なビザが必ず必要としますのでコンピューターに情報を記録します」

と、パソコンに情報を入力した後に、パスポートへスタンプを押して下さいました。

この滞在中に、ワイヤレスロードの在バンコク日本大使館へ長期滞在の相談に行きました。すると、意外な事を教えて下さいました。私が知りたかった、入国拒否の条件やノービザ滞在の条件やガイドラインは、日本大使館へも通達が来ないそうです。ですので、タイのフリーペーパーや情報機関にタイのビザの事が書いてあっても、全て嘘だから惑わされないで下さい」との事でした。また

「ビザ発給の条件や入国可否の条件は、人それぞれが違うのでガイドラインを通達しないのでは?」

とも仰っていました。

その後のタイ滞在は、日本のタイ大使館でマルチプル観光ビザ(前記事「ダブルエントリービザ廃止!!マルチプルに移行へ」参照)を発行しています。上官との約束を守っています。

しかし、この観光ビザ マルチプルは、仕事を持つ者がタイに長期の観光滞在をする為に発行しているので、私達ような無職の暇人が長期滞在を目的として発行していないそうです。既に何枚もビザが貼られていますが、ビザ発行の条件を満たしていても、次の観光ビザが発行される保証が無いそうです。

あと数年でリタイヤメントビザが発行できる年になりますが、今現在が黄色信号か赤信号くらいです。


(董事会から)
長文の投稿ありがとうございました。Traveler's Supportasiaでは長年に渡り、タイのビザ制度に注目してきましたが、2015年11月に導入されたマルチプルエントリー観光ビザ(TR-M)を取得されたという事例はなかなかお目にかかることができませんでした。導入から3年近く経って、ようやく今回実例を見ることができ、改めてマルチ観光ビザの発給が極めて厳しいことを痛感しました。

ビザなし渡航での在留可能日数は年々短くなっており、2015年6月の時点で「1年間に90日以内」(前記事「ビザなし1年90日ルール』抜き打ち決行か!?」参照)となっていましたが、このルールが遡ること約半年の2015年1月の時点で、既に実施されていたことになります。そして、5.22クーデター後に就任したプラユット軍政当局による締め付け強化の事実が、証明されたことにもなります。

一部では、正規観光ビザ(TR)も発給枚数や回数に規制が設けられるようになったといわれています。そのような場合、移民庁の担当官は該当者のパスポートにスタンプを押して警告しますが、これではパスポートが更新されると再び発給ができるようになり、警告の意味が失われます。pastelcolorさんのように、パスポートへのスタンプではなく移民庁のコンピュータシステムに記録されるようになれば、パスポートを更新しても名寄せされ、記録は残り続けます。こうなると警告の効果は事実上終身です。アメリカ(I-94W)のようにオーバーステイ一発で二度とビザなしでの再入国不可というシステムも、そのうち導入されるのかもしれません。

2018年10月16日火曜日

「電子タバコ違法」のタイで罰金を取られた!

(この項、安部敬司さん/千葉県 からの投稿です)
紙巻きたばこに代わって、先進国で普及が進んでいる電子タバコ。しかし、東南アジアの一部の国では禁止されているといい、持ち込んだだけで罰金を請求されたり、下手に吸うと投獄されたりするケースもあるとか。実際、私はタイで罰金を払う羽目になってしまいました…。

5月にタイを訪れた時のこと。バンコク・プロンポンの路上で、IQOS(アイコス:フィリップモリスジャパン)を吸っていたところ警察官に呼び止められました。

「加熱式タバコはタイでは違法だ。2万Bt.払わなければ逮捕する」

恐れをなした友人はその場から立ち去ってしまい、一人残された自分。拙い英語で交渉を試みますが、なかなか値下げに応じてくれません。最終的に1万Bt.で妥協してくれましたが、痛い授業料になりました。

(董事会から)

税関局(クロントイ区)によりますと、IQOSやプルームテック(JT)、glo(ブリティッシュアメリカンタバコ)といった加熱式タバコや、Vape(ベープ:但しフマキラー(東京都千代田区)の電気蚊取り製品とは異なる)などと通称される液体式電子タバコの類は、関税法(2017=仏暦2560年5月17日官報告示)に基づく手続きを経ずに持ち込まれたものとみなされ、使用はもちろん所持しているだけで刑事処罰の対象になります。

罰則は、密輸とみなされた場合が10年以下の懲役または購入価格の4倍を上限とする罰金(併科も可能)、禁制品輸入と判断された場合がやはり10年以下の懲役または50万Bt.以下の罰金(併科も可能)となっています。

また、税関局とは別に商業省(ノンタブリ市)からも2014年12月の時点で電子タバコ類を禁止とする通達(日本の省令に相当)が出ており、こちらの罰則も関税法の禁制品輸入と同じく、10年以下の懲役または50万Bt.以下の罰金(併科も可能)となっています。

安部さんのケースはまだ甘く見てくれた方です。パタヤビーチを所轄するパタヤ警察署(チョンブリ県バンラムン郡)は特に厳しい模様で、バービアでIQOSを使っているのを見つかり罰金10万Bt.(約33万円)を請求され、減額交渉したものの担当官が一歩も引かず結局満額支払わされた人を見たという書き込みがFacebookに寄せられています。

2018年10月1日月曜日

【13周年記念】取材費カンパの受付を開始します

弊誌Traveler's Supportasiaは12月24日で創刊(ブログ開設)13周年を迎えます。これまで頂いた多くの皆様のご愛読に感謝申し上げます。

董事長ふくちゃんは、2016年(平成28年)8月に日本へ帰国し、現在は静岡県の会社に勤めながら、年に数回海外取材に出て記事更新にあたっております。いくらLCCが路線網を拡大したから、キャンペーン価格を打ち出したからと言っても、日本とタイの間を往復するには最低でも2万円は必要です。マイレージ特典航空券でも、燃油サーチャージや諸税はかかります。

過去には広告収入もわずかながらありましたが、2010年にアボセンス(Googleアドセンスからの失格処分)を受け、ほぼ無くなったのは小生の身辺を知る方ならご存知かと思います。

そこで、読者の皆様に取材費用のご支援を頂ければと思いました。しかし、今流行りのクラウドファンディングでは何かしらの返礼が必要となり、Traveler's Supportasiaのような報道情報系のブログではそれを考え着くまでが困難を極めます。ビットコインをベースにした投げ銭SNS『VALU』(東京都港区)では、ビットコイン相場の変動によってVAの購入(寄付)をしにくくなったり、いただいたビットコインの価値が極端に変動するリスクがあります。

ということで、Traveler's Supportasiaでは昔ながらと言ったら悪いかもしれませんが、皆様からのカンパを募ることにしようと思います。

【JP BANK ゆうちょ銀行】10070-39105751
【みずほ銀行】三島支店(店番422) 普通預金 1976288
【新生銀行】本店(店番400) 普通預金 0390822
【GMOあおぞらネット銀行】にじ支店(店番302) 普通預金 1090967


その他主なネット銀行各行に開設しておりますので、メールまたはfacebookメッセージ、twitterダイレクトメッセージを頂ければご案内させていただきます。皆様のご支援をお待ちしております。

ブルネイ航空が日本の空に帰ってくる!

ロイヤルブルネイ航空(BI=RBA)は、1998年夏スケジュール以来21年ぶりに日本への直行便を運航することを決め、東京で行われた『ツーリズムEXPOジャパン2018』会場で発表しました。以前は大阪・関西空港へのフライトでしたが、今回は成田国際空港(千葉県成田市)への乗り入れに変わります。

《2019年3月15日から有効》
BI695 BWN0035~NRT0730 日・水・金曜運航
BI696 NRT1200~BWN1725 日・水・金曜運航

(機材はエアバス320neo スカイエグゼクティブ=ビジネスクラス12席、エコノミークラス138席)

RBAは、1994年(平成6年)の関西空港開港と同時に、当時保有していたB757で週2便の運航を始めましたが、乗客が定着せず1998年夏スケジュール限りで運休していました。イスラム教が国教のブルネイを拠点とするために機内サービスが純イスラムとなり、フルサービスキャリア(FSC)では当たり前のアルコールのサービスがなく(空港の制限エリア内売店で購入した缶ビール等を持ち込むのは可)、ワインやシャンパン、外国ビールなど普段とは違う機内での時間を楽しみたい旅行客に敬遠されたのが最大の理由とされます。

しかし、RBA以外のキャリアによるブルネイへの直行便はほとんどなく、日本からのビジネス客はマレーシア航空(MH=MAS)でクアラルンプール乗り継ぎや、シンガポール航空(SQ=SIA)のチャンギ乗り継ぎが主流となっていきました。2010年代に入るとAirAsia(AK=AXM)がすべてのASEAN加盟国の首都を結ぶという野心的な目標を掲げてブルネイ空港への初のLCCとなるKLIA~ブルネイ線を開設し、少ないながらも日本からAirAsiaでブルネイ入りする観光客が増えだします。ブルネイ政府はこの流れを見て将来的な日本直行便の再開を検討することにし、2011年(平成23年)の航空交渉で発着枠自由化権(オープンスカイ)を獲得しました。国土交通省の報道資料を見ますと、この時の合意では最速で12年夏スケジュールからの定期就航も可能だったとありますが、東京で編集されている業界専門サイト『トラベルビジョン』によると臨時便が2往復飛んだだけで、定期便は見送られたといいます。

その後、成田空港への乗り入れ実績を積むため香港航空(HX=CRK)とコードシェア提携を行い、2016年(平成28年)11月からコードシェアがスタートしました。これが徐々に浸透しているとして、新機材エアバス320neoが納機されるのを待って自社定期便での成田就航が実現することになりました。エアバス320neoは、RBAが保有していたエアバス320ceoよりも航続距離が長く、日本本土とブルネイの間を直行可能になることから、大型機のB788や、過去に使ったB757よりも経済的に北東アジア路線を運航できるとRBAでは期待を寄せています。

2018年9月26日水曜日

楽天カードにAMEX登場!一般カードは年会費無料

楽天カード(東京都世田谷区)は日本アメックス(東京都杉並区)と提携し、同社4番目の国際ブランドとなる『楽天アメリカン・エキスプレス・カード』を開発しました。9月25日(火)から会員募集を開始しています。

楽天アメリカンエキスプレスカードは、これまで発行されてきた楽天カードの国際ブランドをAMEXに変更したもので、年会費やサービスは他の楽天カードと基本的に同じ。一般カードは無料、プレミアムカードは10,800円、ブラックカードが32,400円となります。従来は、年会費永年無料のアメリカン・エキスプレス・カードは他社提携のカードも含めて日本にはなく、AMEXゴールドカードの日本上陸以来39年目で初めて、年会費無しで持てるAMEXカードが誕生することになりました。

ちなみに、楽天カードでは一般とプレミアムの中間に『楽天ゴールドカード』がありますが、AMEX側はゴールドカードに対して高いステータス性とブランドイメージを持っており、AMEX発行のゴールドカードよりもランクの低い、中間ランク・格安ゴールドという意味での『楽天アメックスゴールドカード』は用意されません。

楽天AMEXカードがAMEXプロパーカードと比べて優れている点としては、プレミアム・ブラックカードでのプライオリティパスオプションがあります。AMEXゴールドカードの場合、プライオリティパスの年会費は免除されますが利用料金も無料になるのは1年に2回までと制限されています。これに対し、楽天プレミアムカードではプライオリティパス社の最高ランクである『プレステージ会員』相当となり、本人利用であれば年会費はもちろん、毎回の利用料金もかかりません(前記事『楽天プレミアムカードで世界中のラウンジがタダになる』参照)。本格航空会社(FSC)、格安航空会社(LCC)を問わず、飛行機で世界を頻繁に飛び回る方であればAMEXプロパーゴールドから切り替える価値はあります。

なお、楽天AMEXカードの還元ポイントは楽天スーパーポイントとなり、AMEXの『メンバーシップリワード』は利用できません。AMEXプロパーカードを既に持っている方は、『AMEXオンライン・サービス』から楽天AMEXカードに紐付いている楽天スーパーポイント口座番号を登録すれば、メンバーシップリワードのポイントを移行できますが、メンバーシップリワードの100ポイントが楽天の30ポイント(30円相当)という悪いレートでしか移行できません。ポイントによるカード利用代金支払いは、AMEXの場合航空会社と他の旅行関連産業、それに一般の加盟店でレートが分かれていますが、楽天カードでは一律に1ポイント=1円相当となります(前記事『楽天カードの支払いを楽天スーパーポイントで』参照)

楽天アメリカン・エキスプレス・カードは、右の画像リンクから申し込みができます。既にお持ちの方ももう1枚いかがでしょうか。

2018年9月22日土曜日

福山通運「サンデーサービス」を終了!空港絡みは影響軽微

福山通運(広島県福山市、東証1部上場)は、10月から毎週日曜日の集荷・配達業務を原則として行わないとする施策を発表しました。BtoB向け主力商品『フクツー路線便』、BtoC向けサービス『パーセルワン』の他、個人向けの『フクツー宅配便』も含めた全サービスが対象となります。

ヤマト運輸(東京都中央区)やJP POST 日本郵便(東京都千代田区)と違って、フクツーは大手コンビニエンスストアと提携しておらず、個人顧客が宅配便を出すのは地盤とする広島県内など、限られた需要にとどまっています。しかし、BtoB(法人間)輸送ではセイノーホールディングス(岐阜県大垣市、東証1部上場)、SGホールディングス(佐川急便:京都市南区、東証1部上場)、ヤマト運輸、日本通運(アロー便:東京都港区、東証1部上場)に次ぐ業界5位のシェアがあり、また個人向けではJAL ABC(東京都中央区)の『ABC空港宅配サービス』で引き受けた荷物を輸送しています。

もともと、フクツー路線便では「サンデーサービス」といって、日曜日配達を希望する旨を示す専用のシールが貼られていない荷物は日曜日には配達しないことになっており、2017年12月からは日曜・祝日の配達に割増料金を徴収する制度も実施していました。今回は、これを完全に廃止するものです。時事通信は、フクツー路線便サンデーサービスが1981年(昭和56年)に始まったサービスだと伝えました。つまり、1970年代以前のサービスレベルに戻るという訳です。

さらに今回、フクツーでは日曜日に『運行』と呼ばれる幹線輸送も行われなくなるため、支店・営業所のターミナル機能も事実上ストップすることになります。日曜日も拠点自体はオープンするものの、発送荷物を持ち込んだ場合は月曜日の運行便出発までターミナルに留め置かれます。逆に、営業所止め荷物の受け取りを希望する場合は、土曜日のうちに拠点に搬入されていなければ、日曜日の受け取りはできません。

このためTraveler's Supportasiaは福山通運本社とJAL ABCに電話取材を行いました。JAL ABC本社によりますと、空港宅配サービスで発便の搭乗日または集荷希望日が日曜日に該当する場合にはフクツーではなく、他の提携事業者に集荷させる事でこれまで通りの利用が可能とのことです。成田空港・羽田空港・関西空港向けはヤマト運輸、中部セントレア向けは日本郵便(ゆうパック)のドライバーが集荷します。また、空港から発送されるいわゆる帰国の荷物も、日曜日の受付分は日本郵便など他社網を使って翌月曜日に配達できるようにし、配達が日曜となる場合もフクツーの利用を極力避けるようにするとしています。

2018年9月15日土曜日

日本の銀行振込が「ほぼ」即時着金に

全国銀行協会(東京都千代田区)の外郭団体『全国銀行資金決済ネットワーク』(東京都千代田区)は、日本の全ての金融機関を結ぶオンラインネットワーク『全国銀行データ通信システム』(通称:全銀システム)の稼働時間を大きく拡大し、24時間365日無休にします。

2000年代に入ってから開業した新業態行(ジャパンネット銀行、楽天銀行、住信SBIネット銀行など)では、自行内の振込が24時間365日即時着金というのは当たり前です。これに対し、古くから存在する商業銀行や信用金庫、信用組合などでは全銀システムの稼働時間(平日8:30~15:30)以外の時間に依頼があった振込は、翌営業日の朝8時30分に一斉に発信されるのが常識となっていました。

りそな銀行(大阪市中央区)と埼玉りそな銀行(さいたま市浦和区)、近畿大阪銀行(大阪市中央区、全国地方銀行協会加盟)の3行で構成するりそなグループは2015年4月から、福岡銀行(福岡市中央区、地銀協加盟)は15年8月から、三菱UFJ銀行(東京都千代田区)は2017年2月から、三井住友銀行(東京都千代田区)も同年4月から、それぞれ自行内での振込や振替を24時間365日即時着金としてきました。しかし他行宛は、全銀システムそのものの改修を行って、稼働時間を拡大しなければ時間の延長をすることができませんでした。

今回、全銀システム側の改修工事が終了し、10月9日(火)日本時間15時30分から、全銀システムは24時間365日の運用を開始します(『モアタイムシステム』)。これに伴い、従来は銀行窓口の営業時間と前後の時間帯しか入金処理が出来なかった他行あての振込が、夜間や休日でも相手行のメンテナンス時間に該当しない限り、原則即日即時着金に変わります。

なお、法人や個人事業主で当座預金を利用している場合、手形・小切手・でんさい(電子記録債権)の不渡り判定時限は従来通り、平日の午後3時とする金融機関が大半ですので、その後に振込着金があっても債権債務が決済されず、不渡りから最悪銀行取引停止処分になってしまう恐れもあり得ます。このため平日の昼間以外に入金があると困る事業性の口座に対しては、各金融機関に申請することでモアタイムシステム適用時間中の入金を禁止する措置を取ることができます。この場合、従来通り平日15時30分以降の他行からの振込依頼は翌営業日の午前8時30分に一斉に入金されます。また、クレジットカードや公共料金などの口座振替(引き落とし)に必要な資金は、三菱UFJ銀行や住信SBIネット銀行では19時、その他の主要銀行は18時までに入金されれば当日の引き落としに対応できます。

《モアタイムシステムに参加しない銀行》
3メガバンクの一角のみずほ銀行(東京都千代田区、全銀協加盟)とみずほ信託銀行(東京都千代田区、信託協会加盟)は、自行勘定系システムの更新を行っている最中のため、2019年上半期に予定している作業完了までモアタイムシステムに参加しません(前記事「みずほJCBデビットの海外使用も完全に止まる」参照)

静岡銀行(静岡市葵区、東証1部上場)も次世代基幹系システムの稼働開始が2019年1月の予定だったため、これに合わせるべくスタートと同時の参加を見送りました。しずぎんでの振込24時間対応化は、2019年1月4日(金)の日本時間15時からとなります。

ふくおかフィナンシャルグループ(福岡市中央区、東証1部上場)内で統合が予定されている十八銀行(長崎市、東証1部上場)と親和銀行(長崎県佐世保市、地銀協加盟)は、統合後に福岡銀行の勘定系に一本化する計画があります。福岡銀行と勘定系を共通化している広島銀行(広島市中区)はモアタイムシステムに参加しますが、十八と親和は統合作業が完了するまで、参加を見送ります。

一方、きらぼし銀行(東京都港区、地銀協加盟)は今年5月に合併があったばかりで、旧東京都民銀行(東京都港区、地銀協加盟)と旧八千代銀行(東京都新宿区、第二地方銀行協会加盟)のシステムが併存しているため、両行のシステムの統合ができるまで参加しません。きらぼし、十八、親和の各行は、モアタイムシステムへの参加が数年単位で先になる可能性もあります。

旧長信銀の2行、新生銀行(東京都中央区、東証1部上場)とあおぞら銀行(東京都千代田区、東証1部上場)も不参加。その他の業態行では、PRESTIA(SMBC信託銀行:旧シティバンク銀行 東京都港区、信託協会準加盟)、セブン銀行(東京都千代田区、東証1部上場)、野村信託銀行(東京都千代田区、信託協会準加盟)が参加せず、開業から日が浅いGMOあおぞらネット銀行(旧あおぞら信託銀行:東京都渋谷区)とローソン銀行(旧ローソンATMネットワークス:東京都品川区)も参加しません。

《一部銀行では直前にメンテナンスが》
三井住友信託銀行(東京都千代田区、信託協会加盟)では、全銀システムの24時間化を前に、10月6日(土)~8日(月)の3日間、自社勘定系システムを止めて最終調整を行います。この期間中は、ATMによる預金の引き出しはもちろん、J-Debit(キャッシュカードを使った国内でのショッピング決済)、インターネットバンキング『三井住友信託ダイレクト』『ビジネスダイレクト』による振込の依頼ができなくなります。

JP BANK ゆうちょ銀行(東京都千代田区、東証1部上場)は、同じ期間に他行への振込のみ休止します。自行内の送金(旧郵便振替)、預入、払い戻しは利用できます。

2018年9月14日金曜日

dtacが3G850MHz帯を停波、一部機械で通信支障か

タイ携帯電話業界2位のdtac(正式社名:トータルアクセスコミュニケーションズ パトゥムワン区、SET上場)は、通信放送政策委員会(NBTC、パヤタイ区)の命令により2010年から使ってきた3G850MHz帯(W-CDMAバンド5)を停波することになりました。

タイでは3G携帯電話の導入が他のASEAN諸国と比べて大きく遅れ、2011年8月から商用サービスが始まりました(前記事「AISの3Gは周波数の違いに注意」参照)。当初は、dtacとtruemove(ホイクワン区、SET上場)が850MHz帯、AIS(パヤタイ区、SET上場)が900MHz帯(W-CDMAバンド8)を使っていましたが、13年に2.1GHz帯(W-CDMAバンド1)が開放されたのを受けてtrueは早々と850MHz帯を捨て、AISも16年に4G900MHz帯(LTEバンド8)へ移行したのに対し、dtacは引き続き850MHz帯の電波を出してきました。地方では現在でも850MHz帯の電波しか出ていない基地局が残っている可能性があるといいます。

しかし、この周波数帯はdtacに事業権を与えているCATテレコム(ラクシー区)が権利を保有していて、dtacとの間で結ばれていた権利の賃借期限が18年9月15日までとなっていました。dtacがCATテレコムに賃借契約の更新を求めたものの、CATテレコムを監督するNBTCは、18年8月に行う予定だった入札に参加した上でAISと同じ4G900MHz帯へ移行するよう求め、最終的にdtacはこの提案を拒否することを決めます。これにより、dtacは試験運用の時代から10年近く使ってきた850MHz帯を捨て、3Gサービスを2.1GHz帯に一本化せざるを得なくなりました。

多くのユーザーは2.1GHz帯や4G1.8GHz帯(LTEバンド3)といった他の周波数にも対応した端末を使っているため問題はありませんが、ノートパソコンのUSBやPCカードスロットに差し込んで使う『エアカード』と呼ばれるデータ通信専用端末やフィーチャーフォンの一部、また2011年から12年にかけてタイで販売されたAndroidとBlackberryの一部端末に3G850MHz帯しか対応していない機種があり、これらを使っている方は、9月16日以降端末を取り替えなければ通信が出来なくなります。


trueが以前、2Gユーザーの3G移行用に販売したフィーチャーフォンの『Super3』は、3G850MHz帯と2.1GHz帯の両方に対応しており、850MHz帯を使っていたユーザーの移行に適しています(前記事「3Gフィーチャーフォンの新品が激安で買える」参照)

2018年9月13日木曜日

世界最長距離のLCC直行便、廃止へ

ノルウェーエアシャトル(DY=NAX ノルウェー・オスロ、OBX上場)のグループ会社でイギリスを拠点とするノルウェイエアUK(DI=NRS、ロンドン)は、2地点間を結ぶLCCのフライトとして世界最長距離を誇っているロンドン(ガトウィック)~シンガポール(チャンギ)線を、この年末年始をもって打ち切る方針を固めました。Facebookページ『World Airline News』が報じたものです。

《ロンドン発2019年1月10日、シンガポール発1月11日のフライトをもって取りやめ》
DI7407 LGW1050~SIN0730+1 月・木曜運航
DI7408 SIN0930~LGW1540 火・金曜運航

(機材はB789 ビジネスクラス35席、エコノミークラス309席)

欧州と東南アジアを結ぶフライトは片道10時間以上かかり、長い間本格航空会社(FSC)が最新鋭のフラッグシップを投入する路線とされてきました。現在、チャンギ~ロンドン(ヒースロー)間ではシンガポール航空(SQ=SIA)、ブリティッシュエアウェイズ(BA=BAW)、カンタス航空(QF=QFA)がエアバス380で競い合っています。バンコクやKLIAからのヒースロー直行便もB773ERないしはエアバス359が使われ、一方でエミレーツ航空(EK=UAE)をはじめとする中東経由便の輸送力も1990年代以前とは比べ物にならないくらい増強されて、激しい価格競争が繰り広げられています。

AirAsiaX(D7=XAX クアラルンプール、マレーシア証取上場)も2009年から12年までKLIA~ガトウィック間で運航したものの、路線収益が赤字になって撤退に追い込まれ、その後復活の噂が何度も俎上に上がっては消えての繰り返しになっています。この間にトニー・フェルナンデスCEOがフランスの新聞のインタビューに応じた際、タイエアアジアX(XJ=TAX)担当でバンコク(ドンムアン)~ガトウィック線の可能性に言及したと一部で伝えられましたが、結局立ち消えとなってしまいました。最近ではScoot(TR=TGW)がチャンギ~アテネ(ギリシャ)線を開設しましたが、これは元々親会社のSIAが運航していたのを引き継いだものです。

そんな中、ノルウェイジャンは17年9月からガトウィック~チャンギ間に週4便で就航しました。同社にとってはアジアへの初進出で、なおかつLCCが運航する2地点間の直行便としては世界最長距離ということが最大の売りでした。しかし、ノルウェイジャンのネットワークは欧州圏内と、欧州~北米大陸間のいわゆる大西洋横断路線がメインで、営業も欧州圏内に偏重。東南アジアでの営業は全くと言っていいほど浸透せず、シンガポールから先の東南・東北アジアを運航するScootやジェットスターアジア(3K=JSA)との交流もうまくいきませんでした。

また、ノルウェイジャンは今年4月、BAの持株会社インターナショナルエアラインズグループ(IAG、ロンドン)から出資を受けたこともあり、BAはもちろん同じワンワールドに加盟するカンタスとも利害関係になってしまいました。

加えて燃油コストも上昇気味で、日本の航空専門サイト『Flyteam』によると10月28日からの冬ダイヤで現行の週4便が半分の週2便に減るとのデータが既に掲載済み。そして年末年始の多客期が終わる1月11日を最後に撤退する方向性を固めたと今回伝えられています。ノルウェイジャンは都合1年4カ月で、シンガポールはもちろん東南アジアからも撤退することになります。

2018年9月11日火曜日

イラン国営放送の日本語番組廃止!Webでニュース更新継続

イラン国営イスラム共和国放送(IRIB、テヘラン)は、1999年(ペルシャ暦1378年)から続けてきた日本語によるラジオ国際放送を終了し、WebサイトParstoday』(パーストゥデイ)内の日本語ページを通じた日々のニュース提供に専念すると発表しました。ラジオ番組としては、9月22日(土)の放送が最後となります。

イランからの日本語国際放送は、モハマド・ハタミ大統領時代の1999年に、日本を含む西側自由主義諸国との関係改善の一環として立ち上げられ、同年7月21日付で放送を開始しました。1970年代の日本のBCLブームからかなりの時が流れ、インターネットは既に一部の先端技術者だけのものではなくなって、庶民レベルにまで爆発的に広がろうとしていた矢先にあえて、旧来からの短波国際放送で日本のリスナーに訴えかける手法を取ったことで注目されました。

その後、友好国のロシアから発信されていた『ロシアの声』(旧モスクワ放送)がWebニュースサイト『スプートニク』に変わった(前記事「ロシアの声伝統の中波日本語放送が消える」参照)ことに刺激を受けたのか、2016年(ペルシャ暦1395年)1月からParstodayの運用を始めました。これに伴い日本語については、日本時間の夜にParstodayのサイト上でストリーミング配信したものを当夜と翌朝の2回、短波放送で流すスタイルとしたものの、イラン政府は今回、Parstodayの運用が軌道に乗ったと判断し、短波放送の縮小を決断。日本語のストリーミング番組の制作を取りやめて、Webコンテンツとしての日々の記事更新に注力することにしたものとみられます。