2008年8月31日日曜日

メイドさんに夏のボーナスを!?

 8月(旧暦7月)のタイは、日本と同様のお盆が、華僑社会の年中行事に組み込まれています。日本で「普度勝会」や「孟蘭(うら)盆会」などと言われますが、タイでは「孟蘭勝会」と書き、高所得の華僑が慈善団体を通じて、低所得の純粋タイ人に食料をばら撒く、季節の風物詩となっています。中には、バンコク首都圏中の孟蘭勝会を回って、数か月分の米をバス代のみでGetするという強者もいるそうです。
 普段、数千Bt.前後の月給でタイ人のメイドさんを使っている駐在員の方、たまにはメイドさんを孟蘭勝会に行かせて、米などの食料品をGetさせてボーナス代わりにする手もありますよ。

 今年の8月はもうすぐ終わりですが、来年のために記録にとどめておきましょう。


《華僑報徳善堂本部》
 バンコク首都圏ポンプラップ区、チャイナタウンから程近いプラッププラチャイ通りにあるタイ最大の華僑系慈善団体「華僑報徳善堂」では、毎年8月下旬に孟蘭勝会の行事があります。今年は24日(日)に行われました。専門用語で「陽施」と呼ばれるばら撒きは午後2時から行われ、董事長ふくちゃんは3時過ぎに市内線[1]で通りかかると、品物を持ったタイ人が乗ってきました。米4Kg、食用油、インスタントラーメンなどの食材と、竹製の編み笠が入っていました。
 「世界日報」8月30日付僑団面に掲載された報告によりますと、用意された27,000セット(経費にして1,000万Bt.)が、3時間でなくなったとのことです。また、お年寄りや障害者など「真に恵みを受けるべき人」を優先し、目的外の外国人には渡さないようにするため、国民IDカードまたは準公民IDカードの提示を求めて引換券を渡し、その引換券と品物を交換する措置をとりました。

(画像:今日は孟蘭勝会、親子でお米を貰いに来たよ。ソイテキサス前のバス停にて撮影)

(行き方)
 MRTブルーラインファランポーン駅下車徒歩12分。ジュライロータリーからサンティパープ通りを西へ進み、突き当たりを右へ。プラッププラチャイ警察署の隣。

415 Phrapprachai Road
Pom Prap Sattru Phai
BANGKOK 10100

TEL +66-2225-0020

《天華医院》
 その前の日、23日(土)には、チャイナタウン、オデオンサークル(中華門)そばの「天華医院」(バンコク首都圏サムパンタウォン区)でも孟蘭勝会の行事が行われ、数千人が陽施を求めて並びました。
 なぜに病院で孟蘭勝会が?というと、ここは病院であり仏教施設でもあるのです。陽施はやはり午後2時からスタートし、米2Kgなどが渡されました。

(行き方)
 MRTブルーラインファランポーン駅下車徒歩7分。オデオンサークルからヤワラー通りに入ってすぐ。

 日程は旧暦に合わせて毎年変わり、しかも華僑系団体のことですから事前にタイ語の新聞などで予告されないことも多く、すべての日程を把握して行くのは至難の業です。しかし、中国語紙最大手「世界日報」では7月の紙面リニューアル以降、e-mailで寄せられた僑団関係の記事は最速翌営業日に紙面とホームページで掲載するようにしたので、来年以降は事前に予告できる行事が増えると予想されており、世界日報の対応が注目されます。