2009年4月28日火曜日

「鳥」インフルエンザはフェーズ4にあらず

 既にニュースなどでご存知の通り、「豚インフルエンザ(H1N1亜種)」の猛威は、メキシコから全世界へと広がりつつあります。日本には直行の航空便があり、中南米やアメリカから東南アジアへのバックパッカーの流動も見過ごせない数になっているため、東南アジア諸国も気が抜けません。

 前記事「パナソニック駐在員の家族、一斉帰国へ」で、パナソニック本社広報は帰国の理由を「新型インフルエンザに対する予防的な措置」だと、時事通信の記者に対して説明したと報じました。結果的にパナソニックの予感が、見事に的中してしまった形になりました。
 東南アジアではいわゆる「鳥インフルエンザ(H5N1)」が猛威を振るったことがあります。鳥インフルエンザは、豚インフルエンザよりも毒性が強いものの、現時点では「動物→人」の感染にとどまっており、「人→人」へと変異するところまでは行っていません。このため、董事長ふくちゃんは改めて厚生労働省健康局結核感染症課に問い合わせました。その結果、今回の新型インフルエンザ対策に鳥インフルエンザ(H5N1)は含まれていないとの回答を得ました。

 インドネシア政府は、今年1月以降鳥インフルエンザで死亡者が出ても、個別に発表はしないとしています。このため、もし鳥インフルエンザが範囲に含まれると、現地からの症例報告に関係なく抜き打ちで渡航制限などの規制をされてしまう可能性がありました。東南アジアへのビジネスや旅行に直接的な影響が及ぶ事態は、ひとまず回避されてはいます。しかし、感染が疑われる患者はメキシコ渡航者を中心に、世界主要国へと広がっています。最新の情報を常に確認し、万全の措置を取ってください。
 メキシコに対しては、通常の安全情報であれば「退避を勧告します」に相当する感染症危険情報が外務省から出されています。