2009年8月28日金曜日

トラートからカンボジアへ《2009年版》

(取材協力:とっちゃんさん/愛知県)
Traveler's Supportasiaの草創期に「トラートからカンボジアへ」という記事を書いて、もう4年近い日々が過ぎました。あれから、タイ、カンボジア国境を取り巻く環境は改善の一途を辿り、船次第で何日もクロンコッコン市に立ち往生という事態はなくなりました。
最速12時間を実現したバンコク~シアヌークビル間、そして当日移動も可能になったプノンペンまでのルートを改めてご紹介します。

《バンコク⇔トラート》

特急バスはモーチット2(北バスターミナル)エカマイ(東バスターミナル)の両方から発着していますが、本数はエカマイのほうが圧倒的に多くなっています。また、トラート行きに時間が悪く乗れない場合でも、エカマイからなら[914]チャンタブリ行きに乗って終点でサケオやプラチンブリ、遠くはサラブリ、コラート、ブリラムなどから来るトラート行きの急行に乗り換えることもできます。

エカマイ発トラート行きは60分~90分間隔で出発。2等188Bt.、1等250Bt.。 ただし、2等には[917]344号バイパス経由(所要5時間)と[41]パタヤ・サタヒップ経由(所要8時間)があります。[41]は公社バスのみですが、[917]には公社バスと民間委託の両方ともあるので要注意。公社バスは[917][41]が1日5本ずつ。バンコクから乗るなら、当然[917]を選択すべきです。

シアヌークビル、プノンペンへ同日乗り継ぎする場合、エカマイを24時に出発する[917]の夜行便がお勧めです。この便は公社担当。詳しくは前記事「使える!エカマイ24時発トラート行き特急」を参照してください。

トラートから公社バスに乗る場合、車の動きに注意。[41]で朝、バンコクを出たバスが、夕方に[917]で折り返すことがあります。キップに「ルート:0917 BKK(Ekamai) ~ Trat」と書かれていれば、バイパス経由。「ルート:0041」とあれば、パタヤ経由です。

《パタヤ~トラート》
パタヤからの場合、2通りの行き方があります。1つは適当なバスでチョンブリ市まで行き、エカマイから来る[917]に乗り換える方法。もう1つが、バンコクからパタヤを経由する[41]で直行する方法です。

[41]は1日5本で、このうち4本が朝に集中します。従ってクロンコッコンまで同日乗り継ぎができますが、シアヌークビル、プノンペンへはクロンコッコンで1泊しないといけません。夕方の1便では、トラートで1泊すれば翌朝、始発のミニバンに乗ってクロンコッコンでプノンペン、シアヌークビル行きに乗り継ぎ可能です。

[46][57]でラヨーン市に出ることもできますが、この場合はラヨーンで[302]チャンタブリ行きに乗り換え。さらにチャンタブリでトラート行きと、2回の乗り換えが必要になります。

《トラート⇔ハトレック》
特急バスがトラート市街地から約2km離れた特急バスターミナルに到着すると、ハトレック国境検問所行きの急行ミニバン[6107]が待っています。朝6時の始発から18時の終発まで45分間隔で出発。トラートとハトレックを所要1時間半で結びます。ハトレックの15km手前にあるタイ側最後の都市クロンヤイまで70Bt.、終点ハトレックまでは120Bt.です。

《ハトレック⇔クロンコッコン》
急行ミニバンが終点のハトレックに着いたら、降り場のすぐ前にタイの出国審査場があります。パスポートを提示して出国審査をします。検問所の開門時間は朝7時から夜8時まで。エカマイ24時発の夜行バスで到着した方は、始発のミニバンに乗り継いで6時30分頃国境へ到着できますので、7時の開門と同時に抜けられるよう、並んで待ってください。

資金が足りない場合は、検問所手前にカシコン銀行とタイパニ(サイアムコマーシャル)銀行のATMがあり、バーツ現金を確保することができます。クロンコッコン市内には、銀行は1箇所(アクリダ銀行:カンボジア農協金融公庫)しかなく、両替屋に頼ることになります。しかもトラベラーズチェックの両替はできません。そこから先は、シアヌークビルまで行けばATMがまとまった台数ありますが、最低でもビザ代(ビザを持っていない場合)とクロンコッコンまでのモトバイ運賃分はドル、ないしはバーツ現金で確保しないといけません。

出国審査が済んだら、30mほど歩いた左側にカンボジアの入管があります。ここはビザ発給所と入国審査場が同一の建物にあります。事前にビザを持っている人はそのまま入国審査場に進みます。ビザがない場合は一番右の窓口がビザ発給所。US$25と写真1枚を渡せば、申請書を書く必要もなく、所要3分でビザを発給します。必ずバンコクでドル現金を用意して臨んでください。ドルがないと1,200Bt.要求され、ドル現金を持ってきた場合と比べて350Bt.も余計にかかってしまいます。
ここは写真を忘れた場合でも100Bt.の追加で担当官のカメラつき携帯に記録を残させ、写真提出に代えることができます。
ただ、担当官によってはドル払いを拒否したり吹っかけてくることがあるので注意しないといけません。また、タイ側へ日帰りする「ビザラン」をしようとするとワイロを要求されることもあります。代書屋もいますので絶対絡まないように

入国審査場を通過したら、モトバイがいますのでそれに乗ってクロンコッコンを目指します。吹っかけは片道100Bt.などと言ってきますが、すぐに$1な いし50Bt.まで下がります。30Bt.(3000リエル)まで下げれば上等、逆に50Bt.以上払ってはいけません。
ソンテウもいますが、これは国境とすぐ近くにあるホテルを結ぶ専用のもので、市内まで行きません。
モトバイに乗ったら、クロンコッコン市内に入るところに日本の援助で作られた有料橋があります。通行料金は客持ちなので、料金所で11Bt.(1100リエル)を支払います。

《クロンコッコン⇔シアヌークビル》
1日1便の定期船が主流だったこの区間も道路整備率100%を達成し、バスでの移動が最も確実になりました。定期船はもう、運航していないと思ってください。詳しくは前記事「ココン~シアヌークビル間道路整備完了」を参照してください。
バスは2社が1日1便ずつ手がけています。毎日朝8時と9時にそれぞれ出発。料金は1人US$10、または40,000リエル。

《シアヌークビル⇔プノンペン》
この区間がカンボジア国内の移動では一番簡単かもしれません。道路整備率100%で公共(オープンツアー)バスも充実しています。公共バスは片道$3.5または13,000リエル。
乗り場はセンターマーケットから徒歩5分程のトレードセンターに併設されたバスターミナル。市内各地からモトバイで2,000リエルです。

メコンエクスプレス:7:45 14:30
GST:7:15 8:15 12:30 13:30
RMN:7:30 8:30 11:40 12:40
PPS:7:00 8:00 9:00 12:15 13:15 14:15
キャピトルツアー:7:15 8:00 8:45 12:30 13:30