2009年9月16日水曜日

ガテンも9月限りで廃刊

リクルート(東京都中央区)は社内で唯一商業誌として残していた求人情報誌「ガテン」を9月30日(水)発売号を持って休刊(実質的な廃刊)すると発表しました。

ガテンは1991年(平成3年)、「FromA」から3K(きつい、汚い、危険)や古くからの職人的な業種、いわゆるブルーカラー職種を独立させて誕生しました。当初は毎週木曜日発売で、後に水曜日に移動させてFromAとの共存を実現。大卒、ホワイトカラー職種を対象とした正社員求人誌「B-ing(ビーイング)」との棲み分けも見事にでき、販売地域を首都圏限定としながらも最盛期には10万部以上を売っていました。

2000年、リクルートはFromAの掲載内容を地域ごとに細分化した形のフリーペーパー「TOWNWORK(タウンワーク)」を創刊、東京都内で配布を開始します。これが大当たりして全国主要都市に拡大。その後、B-ingの実質無料化とも言える正社員求人フリーペーパー「TOWNWORK社員」も全国に広げていきました。

商業誌としての存在意義を失ったB-ingは2008年3月26日発売号で廃刊、さらにFromAも今年3月30日発売号を最後に廃刊(前記事「FromA、次週で廃刊」参照)となり、タウンワークネットのようなWebサイトを設けないという条件で商業誌として存立していたガテンですら、部数は最盛期の半分以下に減る始末。リクルートはFromA廃刊からわずか半年でガテンも廃刊にすることを決めたのですが、その際プレスリリースで

「読者層や掲載広告の内容が近似しているTOWNWORK社員に統合せざるを得ない」


と書き、実質、無料化を表明せざるを得ない状況にまで追い込まれていました。