2010年2月28日日曜日

ラチャダのジャスコがマックスバリュに変わる

 日本のスーパーマーケット最大手、イオン(千葉市、東証1部上場)のタイ現法「イオンタイランド」は、旗艦店のジャスコラチャダピセーク店(ディンデン区)を8月25日限りで閉店とし、約半年の改装期間を経て、2011年春に「マックスバリュラチャダピセーク店」として再オープンする意向を明らかにしました。


 ジャスコラチャダピセーク店は、1985(昭和60)年にオープンし今年で25周年を迎えました。当時はラチャダピセーク通り周辺は開発が始まったばかり。ジャスコのあるあたりはまだパヤタイ区に属していました。競合する大型ショッピングセンターもなく、日本と同じ総合スーパー形式で十分やることができました。利用者の大半はタイ人でしたが、1990年代中頃からはディンデン区や隣接するホイクワン区でアパートを借りる日本人の現地採用者や外こもりすとが出始め、在住日本人の間にも浸透していきます。
 その後、近くのフォーチュンタウンに進出したヤオハン(現在のテスコロータスラマ9世通り店)や、カルフールラチャダピセーク店など大型ショッピングセンターの登場で、ジャスコは中途半端な営業形態になってしまい、運営会社「サイアムジャスコ」の経営も悪化。2005年、サイアムジャスコは中央破産裁判所に事業再生手続き(日本の民事再生法に相当)を申し立てました。

 イオンにとってタイは貴重な海外事業だけに、日本本社の判断で全面撤退は見送られました。サイアムジャスコは2年で事業再生を脱却。ラチャダピセーク店ではテナントを導入したり、衣料品の品揃えを縮小、電化製品、家庭用品は取り扱いをやめ、食品スーパーへの転換を図ってきました。それは最早、イオングループが日本で展開する「マックスバリュ」そのものになっていました。折からタイでもマックスバリュの導入が進み、2007年に1号店となるナワミン店(ブンクム区)をジャスコから転換。以降、新規出店はジャスコではなく、マックスバリュで統一されてきました。

 今回、開店25周年を機に全面リニューアルするにあたって、食品スーパーとなったラチャダピセーク店はジャスコの看板を捨ててマックスバリュへと生まれ変わることになりました。

 3階のテナントは今日2月28日で閉店。3階にあるクレジットカード部門、イオンタナシンサップのサービスセンターは、近くのロビンソン百貨店にもありそちらで代替できます。

 1階の食品スーパー部門と、2階のテナントは、8月25日まで現在のまま営業。8月26日から約半年間休業して全面改装を行い、2011年春までに真新しくなったマックスバリュラチャダピセーク店がお目見えします。