2010年3月30日火曜日

ビバマカオが破綻、運航停止

 マカオの格安航空会社「ビバマカオ」(ZG)が27日朝、マカオ発成田行きの便を持って運航停止に陥りました。許認可当局であるマカオ特別行政区政庁ではビバマカオ便に搭乗予定だった外国人旅行者に対して帰国便を確保するなど、対応に追われています。


 ビバマカオは2005年に現地の民間資本100%で設立された格安航空会社(LCC)。2007年には成田国際空港へプログラムチャーター扱いで乗り入れを果たし、週4便まで増強していました。バンコク・スワンナプーム空港には就航がなかったものの、ASEAN圏内では2009年のジャカルタ、ホーチミンシティ、そして今年2月からはハノイへと就航都市を増やしてきました。

 しかし、LCCには不釣合いな大型機材であるB763を使ったため、B737NGやエアバス320といった小型機材を使う他のアジア系LCCと違って、機材を積極的に増やしていくことができませんでした。しかもマカオ国際空港は香港・チェクラコップ空港とは桁違いに規模が小さく、その小さなパイをマカオ政庁も出資している本格航空会社のエアマカオ(NX)と取り合うということで、一部では「最初から苦戦が予想されていた」と噂されていました。
 3月26日14時30分に出発する予定だった成田行きZG280便が、「技術上の理由で」大幅遅れとなりました。しかし、実際はなんと燃油費の滞納。マカオ政庁が肩代わりして何とか翌27日朝に飛び立ったものの、「これ以上面倒は見れない」として28日、ビバマカオは事業許可取り消しを食らってしまいます。

 現在もビバマカオ便でマカオ入りした後、帰国の足を確保できていない外国人旅行者がいる他、会社側は既に予約済みの4,700人が影響を受けると説明しました。マカオ政庁では28日(日)以降のZG便で帰国する予定だった旅行者に対しては、NX便を優先に香港発や最悪、台北・桃園空港経由でも振り替えを実施し、便が確保できるまでの宿泊も含めて一切の費用を公的に負担するとしています。