2010年3月3日水曜日

「みずほSuica」終了!所持者は要帰国

みずほ銀行(東京都千代田区、全国銀行協会加盟)とビューカード(東京都品川区、JR東日本から2月1日付で分離独立)は、銀行キャッシュカード一体型クレジットカードとして提供してきた『みずほSuicaを、2011年9月をもって終了させると発表しました。現在お手持ちのカードの有効期限をもって、カードが更新されずにサービス終了となります。


みずほSuicaは、2006年3月にビューカードとしては2番目の銀行一体型カードとして登場しました。その後2008年9月、クレジットカード部分の発行会社をクレディセゾン(東京都豊島区、東証1部上場)に変えた「みずほマイレージクラブカード《セゾン》Suica」へ移行したため、新規の入会受付を終了していました。しかしJR東日本が2009年4月1日以降のビューカード新規入会者には国内・海外ともキャッシング機能を与えないと発表すると(前記事「JALカードSuicaも海外キャッシング不可に」参照)、キャッシング機能の使える古いビューカードで貴重だからと、退会を見送る会員が続出していたようです。

その絡みで、みずほSuicaを持って海外に出ている在外同胞の方もおられるはず。更新されないということを知らずに使い続けると大変です。みずほSuicaの国際ブランドはVISAだけに、みずほSuica1枚しか持ってきていないとなれば、有効期限切れと同時に資金の調達ができなくなる恐れもあります。お手元のみずほSuicaの有効期限が切れる前に一時帰国して、カード関連の手続きをする必要があります。

お手持ちのみずほSuicaの有効期限が切れる前月に、みずほ銀行からキャッシュカード部分を分離した『みずほICキャッシュカード』が日本国内の留守宅宛に送られてきます。このカードは国内専用です。従って、海外で利用するには、海外キャッシング機能のあるクレジットカードを改めて申し込む必要があります。

《みずほマイレージクラブセゾンSuicaへ移行》
みずほ銀行的には、これが最も妥当な選択肢です。ポイントプログラムが今までのビューサンクスポイントからセゾン/UC永久不滅ポイント(前記事「みずほマイレージクラブに永久不滅ポイント」参照)に変わるので貯め直しになるものの、従来通り、国内キャッシュカード機能とクレジット機能の一体カードを使い続けることができ、海外キャッシング機能もクレディセゾンの基準で枠が与えられます。

みずほマイレージクラブ《セゾン》Suicaは、ビューカード的には「TypeII」に該当するので、みずほSuicaの属するフル規格のビューカードと比べて、いくつかの制限があります。

・JR東日本管内の駅で分割払いができない
・東海道新幹線のEX-ICサービスが利用できない

ただ、これは海外生活の長い方にとってはほとんど関係がないでしょう。

問題は、みずほマイレージクラブ一体型カードの申し込みの手続きがみずほ銀行の支店窓口でなければできないことです。このためどっちにしても一度帰国して手続きを進める必要があります。

《ビュー・スイカカードへ移行》
JR東日本管内の駅での利用が多いとビューサンクスポイントが相当貯まっているはず。交換してもポイントを処分できそうにないのなら、ビューサンクスポイントを引き継ぐためにビュー・スイカカードへの再入会が必要になります。ビューカード社では、みずほSuicaから他のビュー・スイカカードへ切り替える方については、Suicaポイントについても新たに発行されたカードに引き継ぐとしています。

ただしこの場合、発行されるカードでは上述の通り、海外キャッシングができません。みずほSuicaの利用実績がある方でも、みずほSuicaのサービス終了で他の種類のビューカードを新たに作る場合は、新規入会とみなされてみずほSuicaのキャッシング枠は引き継がれませんショッピング専用のカードと割り切った上で、海外キャッシングのできるカードをもう1枚作るとなると、ちょっとした負担になります。

みずほマイレージクラブ《セゾン》Suicaの国際ブランドはVISAのみ。一方で、ビュー・スイカカードにはMasterCardとJCBも用意されています。『ビックカメラSuicaカード』にもJCBがあります。『JALカードSuica』ならJCBしかありません。

そこで、みずほマイレージクラブ《セゾン》Suicaを持つなら、ビュー・スイカMasterCard、ビックカメラSuica JCB、JALカードSuicaのいずれか1枚を一緒に持つのが賢いといえます。これなら今までのみずほSuicaで貯めたビューサンクスポイントはそのままで、海外生活に心強い2ブランドの国際カードを持てます。

Suicaカードが2枚になるのが面倒だというのなら、みずほマイレージクラブカードをSuicaのないタイプにすればOK。JALカードSuicaと『みずほマイレージクラブ/ANA』カードという組み合わせも面白いでしょう。

《インターナショナルキャッシュカードはもう取れない》
みずほ銀行にはインターナショナルキャッシュカードもあったよね、だったら銀行カード部分はそっちにしようと思っていた方もいるかもしれません。ですが、残念ながらその考えは通用しません。みずほ銀行は、2009年11月30日の受付分でインターナショナルキャッシュカード(貯蓄預金型)の新規発行を終了しています。既にお持ちの方は口座を解約しない限り今後も有効です。