2010年12月21日火曜日

関空快速増発、はるかは6往復削減

JR西日本近畿統括本部(大阪市北区、東証1部上場)は、2011年3月12日から実施するダイヤ改正で、関西空港線と阪和線のダイヤを見直すと発表しました。この改正では九州新幹線全線開業などの目玉もありますが、まずは関西国際空港へのアクセス輸送だけに絞って取り上げます。

《関空快速を15分間隔に》
アーバンネットワーク(近畿圏内在来線)のパターンダイヤが、京都・神戸線(東海道・山陽線)の新快速に倣って15分に統一されます。阪和線は現在、20分のパターンダイヤで動いていて、関西空港駅を発車する天王寺・大阪方面関空快速は10分、26分、52分の毎時3本。大阪駅からの関空・紀州路快速は13分、33分、53分の3本ありますが、これを毎時4本にします。

関空快速は西九条駅で阪神電車なんば線、大阪駅で京都線、神戸線、宝塚線、阪急電車に接続。終点の京橋駅では学研都市線(片町線)、京阪電車に接続しますが、それら方面へ行かれる方には電車が増え、待たずに乗れるようになります。ICOCA、Pitapaを持っていれば乗換駅で切符を買い直す必要もなく、特に全額クレジット決済となるPitapaなら家から1円も持たずに関空まで行動できます。

《はるかが60分間隔の時間ができる》
この見返りとして、昨年3月から毎日運転する定期臨時列車の扱いになっていた特急はるか6往復が廃止され、1日30往復から24往復に減らされます。具体的には、関西空港駅を10時から15時までの毎時46分と、新大阪駅を毎時15分に発車している6往復12本が運転されなくなります。この結果、昼間の特急はるかは60分間隔となり、山陽・九州新幹線や北陸線から来る特急『サンダーバード』が絡む接続にも一部支障が出ます。

(2011年3月11日の運転をもって取りやめ)
特急はるか80号 関西空港1046~新大阪1139~京都1202
特急はるか82号 関西空港1146~新大阪1239~京都1302
特急はるか84号 関西空港1246~新大阪1339~京都1402
特急はるか86号 関西空港1346~新大阪1439~京都1502
特急はるか88号 関西空港1446~新大阪1539~京都1602
特急はるか90号 関西空港1546~新大阪1639~京都1702

特急はるか81号 京都1045~新大阪1115~関西空港1203
特急はるか83号 京都1145~新大阪1215~関西空港1303
特急はるか85号 京都1245~新大阪1315~関西空港1403
特急はるか87号 京都1345~新大阪1415~関西空港1503
特急はるか89号 京都1445~新大阪1515~関西空港1603
特急はるか91号 京都1545~新大阪1615~関西空港1703

例えば、関空を夕方出てバンコクに向かう日本航空(JL=JAL)727便に乗るには特急はるか87号か、その後のはるか27号に乗れば最も適当で、89号でもチェックイン締切時間(60分前)にギリギリ間に合いますが、今後ははるか27号に乗らないと間に合わなくなります。

日中の時間帯もリムジンバスは梅田・新阪急ホテルから20分間隔で運行しており、南海空港特急ラピートも30分間隔を維持することから、経済界からははるかの相対的地位が落ちる可能性が指摘されています。