2011年5月21日土曜日

JALバンコク市内カウンター、閉鎖へ

日本航空(JL=JAL)は、バンコク・ラチャダムリにある市内発券カウンターの業務を5月27日(金)限りで終了すると発表しました。今後は、スワンナプーム空港4階出発ロビーのカウンターかホームページ、電話での対応となります。

日本航空は1956年のバンコク就航に先駆けてバンコク支店を開設し、55年間に渡って市内カウンターの業務を行ってきました。1990年代には日航ホテルズインターナショナルの一翼として「グランドニッコーマハナコンホテル」(ホイクワン区、現在はグランドアユタヤホテルに改名して営業継続)が営業を開始、日本航空も同居したため市内カウンターが中心街から離れたこともありました。その後、グランドニッコーマハナコンホテルは地場資本に引き取られ、2004年、バンコク支店もラチャダムリのナンタワンビルに移転してきました。

しかし、航空券のeチケット化によって市内カウンターを訪れて予約や発券をするお客様は年々少なくなっており、旅行代理店ではできなかった紙の航空券の紛失再発行も2008年の国際線完全eチケット化(前記事「2008年6月、紙の航空券が消える」参照)で北米大陸発券などの例外はあるものの事実上あり得ないものになりました。予約の変更や払い戻し申請もホームページ、電話でできるようになりました。

そして、2010年の日航本体に対する会社更生法適用もあって人員とコストの削減を進める中、バンコク支店の実働部隊は2009年、スワンナプーム空港内に移転。ラチャプラソンショックで1ヶ月休業した際にもコールセンターでスムーズな対応ができたことから、別の場所に市内カウンターを置き続けるコストが指摘されるようになり、今回閉鎖が決まりました。

同じ場所で営業していたジャルパックの現地法人「JALPAKツアーズ&トラベル」も日本人向けバスツアーを手掛ける地場資本「SMIトラベル」(ウェンディーツアー、パトゥムワン区)に売却され、6月30日限りで退去していきました。

(画像2:ナンタワンビル玄関前にて。鶴丸が再び羽ばたく前に実働部隊はビルを去った)