2012年8月26日日曜日

鉄道の日記念JR全線乗り放題きっぷがリニューアル

JR東日本(正式社名:東日本旅客鉄道 東京都渋谷区、東証1部上場)などJRグループ6社は、1996年から毎年10月に設定している『鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ』をリニューアル、『秋の乗り放題パス』に改称して発売すると発表しました。

『鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ』は、日本国有鉄道末期の1984年から学校の休み期間に合わせて販売されている『青春18きっぷ』の秋版として、10月14日の鉄道の日(旧鉄道記念日)をはさむ約2週間の間に設定されてきました。

今回、15年間親しまれた名称を変更するのは、JR東日本の特別企画乗車券命名原則に基づいており、自由周遊区間が設定されているものには『~パス』の文字を付けるとされていることによります(例:『北海道&東日本パス』=JR北海道・東日本管内全線の普通列車に有効)。

昨年までの『JR全線乗り放題きっぷ』は、青春18と同様に設定期間中の任意の3日を選んで利用することができ、3人グループが1日で同時に使い切るという芸当も可能でした。ところが『乗り放題パス』では利用開始日こそ10月6日(土)~19日(金)の範囲内で任意に設定できるものの、そこからの連続3日間で使い切るように変更されます。連続3日間で使うということは、1枚の切符を複数人で使うことはできなくなる訳です。

(画像:JR西日本が作成した昨年度の『鉄道の日記念JR全線乗り放題きっぷ』の告知)

元々購入者の大半が体育の日(10月の第2月曜日)を挟む3連休で利用しているという動向があることに加え、JR東日本の場合、2009年に『北海道&東日本パス』を青春18と同じ利用期間と条件で連続7日間有効という設定に変更したところ好評を得たといい、国鉄分割民営化25周年の節目に合わせた改正で、『北海道&東日本パス』に合わせるという意味合いがあるのではないかと董事長ふくちゃんは分析します。

しかし、価格はこれまでの9,180円から値下げして、大人7,500円、子供(小学生以下)3,750円となります。東京と大阪の間をすべて普通列車で行くだけでも片道8,510円かかるので、利用者にとっては長距離移動すればするほど採算が取れることになります。もちろん、3日間すべて使えば、1日あたり2,500円の換算。

やろうと思えば、早朝に成田到着の東南アジアからの国際線便で、入国審査と税関を終えた後そのまま『乗り放題パス』を購入、大阪まで行くこともできなくはありません。

成田空港7:59(総武快速線)9:47品川9:52 (東海道線773M)11:35熱海11:38(東海道線439M)13:19島田13:30(東海道線)14:15浜松14:19(東海道線)14:54豊橋15:03(東海道線快速)17:10米原17:18(琵琶湖線新快速3503M)大阪18:43

また例年通り、JR西日本(正式社名:西日本旅客鉄道 大阪市、東証1部上場) では自社管内の普通列車のみに使用できる『鉄道の日記念JR西日本一日乗り放題きっぷ』も設定されており、こちらは3,000円で1日限りの有効。普通乗車券で関西空港~岡山は4,100円、広島なら6,510円なので、『JR西日本一日乗り放題きっぷ』を使えば片道だけで軽く元が取れます。

エアアジアジャパン(JW)やジェットスター(GK)、Peach(MM)といったLCCがもてはやされている昨今ですが、普通列車の旅も捨てたもんじゃありません。秋の日本をゆっくりと移動してみませんか?