2012年12月19日水曜日

最も使える交通系ICカードはICOCAだ!!

JR東日本(正式社名:東日本旅客鉄道 東京都渋谷区、東証1部上場)やスルっとKANSAI(大阪市)など、日本でICカード式乗車券を発行している事業者14社は、かねてから準備を進めてきたICカード式乗車券の全国相互利用を2013年3月23日(土)から実施すると決定しました。

(前記事「日本の交通系ICカードが全国共通になる」から続きます)

《共通化に参加しない事業者も多い》
注意したいのは、Suicaと同じ規格を採用しながら、当面は共通化に参加しない事業者があることです。 次に挙げるカードは、当該地域でのみ使用できます。

・SAPICA(札幌市営地下鉄)=2013年度中にKitaca経由で他の共通化参加カードを受け入れる予定
・LuLuCa(静岡鉄道・しずてつジャストライン)PiTaPa経由で他の共通化参加カードが使用可能
・ナイスパス(遠州鉄道)
・CI-CA(奈良交通)
・Hareca(岡山県バス協会・岡山電気軌道)
・PASPY(広島県バス協会・広島電鉄)
・IruCa(高松琴平電鉄)
・ICい〜カード(伊予鉄道)
・ですか(土佐電鉄)
・長崎スマートカード(長崎県営バス・松浦鉄道など)

また、事業者によっては10種類の加盟カードのいずれか一つを採用しておきながら、今後も特定の種類のカードだけが使えるというケースも存在します。例えば近畿圏でPiTaPaを採用しているバス会社の多くは共通化に参加しません。鉄道でも、一部参加を見送る会社があります。

《PiTaPaを採用しながら共通化に参加しない鉄道》
・阪急電鉄(神戸高速線の花隈・高速神戸両駅のみ)
・阪神電鉄(神戸高速線・西元町~西代間の各駅)
・神戸電鉄
・山陽電鉄
・能勢電鉄
・北神急行電鉄
・神戸新交通(ポートライナー、六甲ライナー)

《PASMOを採用しながら共通化に参加しない鉄道》
・関東鉄道
・多摩都市モノレール
・千葉都市モノレール
・横浜新都市交通(金沢シーサイドライン)

《スルっとKANSAI磁気カードは使用できるが、PiTaPa・ICOCAが使えない会社》
・叡山電鉄
・京都バス
・近鉄バス
・南海バス
・尼崎市営バス

中国・四国地方を中心にPiTaPaやICOCAが一方的に乗り入れている場合(片利用)もあります。このような事業者のうち、岡山県内ではPiTaPaとICOCAが、広島県内ではICOCAだけが2013年3月以降も地元のカードと共通に使えます。即ち岡山・広島両県を旅行するお客様は、ICOCAがあるとないでは利便が大きく変わってきます。

そんな中、新潟交通(新潟市、東証2部上場)は自社ICカード『りゅーと』にSuicaからの片乗り入れを受けることを決定しました。Suicaだけでなく、既にSuicaとの相互利用ができるPASMOやICOCA、さらにはmanacaやPiTaPaなど全国相互利用のできるカードもすべて受け入れるとしています。

そういう意味合いもあって、全国のカバー範囲が最も広く、即ちTraveler's Supportasia読者が絶対に持っておきたい最強の交通系ICカードは、JR西日本のICOCAなのです。