2013年1月1日火曜日

Yahooポイント⇔JMB交換終了!(1)なぜこの時期に?

日本航空(JL=JAL 東京都品川区、東証1部上場)とYahoo!JAPAN(正式社名:ヤフー株式会社 東京都港区、東証1部上場)は、JALマイレージバンク(JMB)とYahoo!のポイントプログラム『Yahoo!ポイント』の提携関係を3月31日限りで打ち切ることを正式に決定しました。

昨年末の12月28日に両社から発表が出ていますが、Yahoo!側からはプレスリリースもなされず、お知らせページのたった2行の記述で済ませるという、上場企業の重要事項に関する告知とは到底思えぬ、不誠実この上ないものでした。個人顧客がすべて、個人への感謝なしには存立すら許されない航空会社との比較、ましてや相手が一度破綻して顧客サービスの大切さを身に染みて知った日航だけに、今回のYahoo!の殿様的な態度は一際目立ってしまっており、厳しく糾弾されるべきと考えます。

そこでTraveler's Supportasiaではこのニュースに相当のスペースを割き、徹底的に掘り下げることにします。新年のっけから3本分割の超長文となりますが、どうか最後までお付き合いください。

《終了の原因を探る》
今回、両社が提携終了に踏み切ることになった理由は、Yahoo!側でポイント制度のリニューアルが行われることによるものです。昨年7月、Yahoo!は娯楽販売大手のTSUTAYA(正式社名:カルチュアコンビニエンスクラブ 東京都目黒区、東証1部上場)とポイント制度の統合で合意しており、現在のYahoo!ポイントは4月1日以降、TSUTAYAの『Tポイント』(運営会社:Tポイントジャパン=東京都渋谷区)に統合されることになっています。

ところが、Tポイントは古くからANA(NH)の『ANAマイレージクラブ(AMC)』と提携をしており、相互変換もできるのに対し、JMBはTポイントとは提携を結んでいません。JALはTポイントに代わるシステムとして、三菱商事(東京都千代田区、東証1部上場)が立ち上げた『Ponta』(運営会社:ロイヤリティマーケティング=東京都渋谷区)と提携関係を結んでおり、Yahoo!がPontaと競合するTポイント陣営に流れることを素直に認める訳にはいかなかったのです。

このためJMBを運営するJALの分離子会社「JALマイレージバンク」(東京都品川区)からYahoo!に対して提携終了に向けた打診がなされ、ポイントを引き継ぐ予定のTポイントジャパン社も交えて交渉を行ったのですが、Tポイント側はPontaの存在を盾に自社とANAとの関係を譲るつもりはないと主張します。一方で業界の有識者として知られるポイ探(東京都中央区)の菊池崇仁社長は、現状を維持するためJALがTポイントと新たに提携した場合、Tポイントを出る時点で半分に目減りするとはいえJMBとAMCのマイルがTポイントを経由して相互に変換できるようになってしまうと指摘していました。

結局、Yahoo!ポイントがより規模の大きなTポイントに事実上吸収されるにあたり、Tポイント側のシステムに合わせるという事情と、JALがPonta加盟社であることの2点を表向きの理由としながらも、実際はJALとANAのマイル相互交換を不可能にするためJALとJMB社がTポイントネットワークから排除されるという形で決着が付きました。これが今回の提携終了の真相です。

JALでは、JMB全体を終了する場合は6ヶ月前までの告知と終了後1年間の特典交換継続をJMB社に義務付けています(JMB一般規約41条)が、個別の提携サービスを終了するケースではもっと近くなってからの告知でもよい、パートナー倒産の場合は即日終了でもやむを得ないとする内規があります。しかし、Yahoo!ポイントは延べ2,600万人もの会員数を抱える巨大サービスであることからそれなりの告知期間を設ける必要があり、3月末で終了させるには、昨年末までに発表するのが事実上のタイムリミットでした。