2013年3月30日土曜日

ICOCAでスカイライナーに乗れないのは反則だ!!

京成電鉄(東京都墨田区、東証1部上場)は、3月23日にスタートした交通系ICカード全国相互利用でPASMO・Suica以外の8種類を使って乗車する際に一部制限を設けました。ICOCAなど関東圏以外で発行されたカードでは、成田空港への移動でスカイライナー・イブニングライナーに乗ろうとする時にもろに制約を受けてしまいます。

関東圏の他の大手私鉄や、JR東日本ではPASMO・Suica以外のカードも自動券売機など多くの運賃支払い手段でチャージをすることができますが、京成は、原則として他エリアのICカードは自動精算機か有人改札の係員でなければチャージができないと定めました。

ということは、入場の時点でカードの残高が京成の初乗り運賃(130円)に満たないと入場できず、改札の係員に申し出て1,000円ないしは2,000円を渡しチャージしてもらうか、日暮里・空港第2ビル、成田空港の各駅では一度JRの切符売り場に行き、自動券売機でチャージを行わないと京成改札内に入れません。同様に、残高が130円以上あっても降車時に引き去る金額が十分ないのであれば、一度自動精算機に立ち寄ってチャージをしてから自動改札機にタッチしなければなりません。

また最悪なことに、他エリアのICカードはスカイライナーの特急券(ライナー券)を発売する窓口と、自動機「ライナー券売機」では使えない仕様に設定されてしまいました。これでは、エアアジアジャパン(JW=WAJ)やジェットスタージャパン(GK=JJP)で成田空港に着いた国内線客が、都心まで行くのにICカードを使おうとしても乗れるのがアクセス特急か本線特急に限られてしまいます。ライナー券売機や窓口でICカードの残高から引こうとすると、これもPASMOかSuicaが必要です。

『STACIA PiTaPa』(阪急阪神カード)や、『ふくぎん arecore nimoca』(福岡銀行)などの一体型クレジットカードであれば、そのカードのクレジット機能を使って決済できますが、もしICOCAやKiTaCaしか持っていないとスカイライナーは現金でしか乗れません。

もっとも、LCCで成田に着く人は東京への連絡手段も安く済ませたいだろうという考えで、『東京シャトル』(京成バス)や『THEアクセス成田』(平和交通)が運行されているとはいえ、都心から空港に行くときは電車という人もいる訳ですから、今回の京成の対応は「反則」と言わざるを得ません。