2014年1月15日水曜日

「バンコクシャットダウン」バス運行に深刻な影響

ステープ・トゥアクスパン元副首相(民主党)率いる反タクシン派グループが、約2カ月にわたって占拠しつづけている民主記念塔周辺から活動範囲を広げ、バンコク首都圏中心部で攻勢をかけています。『バンコクシャットダウン』と名付けられた大規模デモは今日で3日目。中心街の交通機関は、バスを中心にマヒ状態に陥っています。

BTSスクンビット線アソーク駅とMRTブルーラインスクンビット駅が交差する交通の要衝、アソーク交差点(ワッタナ区)。民主記念塔を含め7カ所設けられた会場の中でも有数の規模に膨れ上がりました。交差点の前後では車の動きが遮断され、バスも運行できない状況になっています。

(画像2:サーイナムプン交差点にて、これより先に車は入れない)

スクンビット通りを東西に貫く公団バスの幹線[2][25][511]は、プラカノン交差点を左折してラマ4通り→スクンビットソイ42→ゲートウェイエカマイ(BTSエカマイ駅東口)右折というルートで折り返し運転。トンローやプロンポンといった在住日本人の多い地域まで来ず、オンヌット駅でBTSに乗り換える必要があります。

[2]のミニバス、[25]の白バスはプラカノンから先も運行するものの、サーイナムプン交差点(ソイ22入口、クロントイ区)でUターンして折り返し運転。このため、スクンビットやカオサンから中心街方面、スクンビットから旧市街方面へは電車以外の移動手段が限られています。

MRTブルーラインとほぼ並行して走る[136]は、アソーク交差点に加えて、MRTパホンヨーティン駅に近いラップラオ交差点(チャトチャック区)も封鎖状態のため、全線運行不可能。乗客はMRTに案内されており、スクンビット駅では通常よりも早い時間から夕方のラッシュが始まる上に列車が到着する度多くの積み残しを出す事態となっています。

パホンヨーティン通り、ウィパワディランシット通りを経由して市内を南北に縦断する[29][34][59]も、ラップラオ交差点から先へ入れず折り返し運転。ディンデン区内の通勤輸送を担う[13][54]もまともに運転できない状態が続いています。BTS、MRT、エアポートリンクは全線平常通り運転していますが、このままデモが続くと、市民生活に深刻な影響が及ぶのは避けられなくなります。