2014年6月25日水曜日

エアインディア、7年越しのスタアラ加盟実現

国際航空連合『スターアライアンス』(ドイツ・フランクフルト)は23日、ロンドン・ヒースロー空港第2ターミナルの完成披露を兼ねて行った定例社長会の席上、エアインディア(AI=AIC、ムンバイ)が7月11日(金)付でスターアライアンスメンバーズに正式加盟すると発表しました。スターアライアンス全体では通算38社目、現存する会社としては28番目の加盟となります。

(画像:スタアラの幹部と共に記者会見に臨むロヒット・ナンダン会長。スターアライアンス公式HPから転載)

加盟推薦状はルフトハンザ(LH=DLH ドイツ・ケルン、フランクフルト証取上場)から入手し、エアカナダ(AC=ACA、カナダ・モントリオール)が保証する形を取ります。

エアインディアは2007年、ルフトハンザとの間でスターアライアンス加盟に向けた準備に入ることで合意し、早ければ2009年にも加盟するはずでした。しかし、2008年のリーマンショックを機にインド国内線や近隣諸国への国際線を運航していたインディアン航空(IC=IAC)と合併することになり、財務状況が著しく悪化。2011年7月、インド連邦政府運輸省も交えた協議の末に手続き保留となってしまいます。同じくインドからワンワールド加盟を目指していたキングフィッシャー航空(IT=KFR)が加盟直前で倒産したのは、それからわずか半年後のことでした(前記事「インド系キャリアはアライアンスから嫌われる!?」参照)

その後、まとまった数が納機される予定だったB788やB772LRといった新型機を一部キャンセルしたり、既に納機された分も他社にリースないしは売却したりするといった荒療治を経て、2013年秋頃までに何とか体制の安定を見ることができたとスターアライアンス本部では判断します。同年12月の定例社長会で、マーク・シュワブ本部CEOは次のように説明しました。

「AIはICとの合併を成功裏に完了した上サービス水準改善の基礎となる新機種も増やしており、我々はAIのスターアライアンス加盟に向けたプロセス再開の機が熟したと判断した」

こうしてエアインディアのスタアラ加盟手続きが2年半ぶりに再開されることが決定。ここまで来れば、エアインディアは保留以前に4年間かけてスターアライアンスの品質基準を満たすためのレベルアップをしてきただけに後は早く、その半年後となる今回の社長会で正式に加盟決定となった訳です。エアインディアにとっては、実に7年越しでの悲願が達成されることになります。

日本では、ANA(NH、東京都港区)のマイレージプログラム『ANAマイレージクラブ』(AMC)で、7月11日からエアインディア運航便のマイル積算と特典航空券への交換ができるようになります。

エアインディアの国際線が就航している関西国際空港では、ビジネスクラスの乗客と自社マイレージプログラム『フライングリターンズ』の上級資格『ゴールデンエッジクラブ』『マハラジャクラブ』を持っている会員がANAのラウンジを利用できます。ただし、成田国際空港ではAIは第2ターミナル発着のため、今後数年以内に行われる第1ターミナル南ウィングへの移動完了後にANAとユナイテッド航空(UA=UAL)のラウンジが使えるようになります。