2018年4月19日木曜日

旧第一勧銀の面影、また一つ消える

みずほ銀行(東京都千代田区、全国銀行協会加盟)は、合併前の旧第一勧業銀行(東京都千代田区)が発行した通帳類の使用を2月で取りやめました。既に旧富士銀行(東京都千代田区)の通帳類は2004年の勘定系移行時に使えなくなっており、今回の措置で、合併から16年かかってようやく旧銀行の通帳が一掃されることになります。

みずほ銀行になる前の旧第一勧業銀行は、旧古河財閥の流れを汲む旧第一銀行が源流で、勘定系など基幹システムや、ATMなどインターフェイス関連の機器類は同じ古河源流の富士通(東京都千代田区、東証1部上場)の製品を一貫して採用していました。一方、旧富士銀行と旧安田信託銀行は、勘定系が日本アイ・ビー・エム(東京都中央区)製で、インターフェイスはOKI(沖電気工業:東京都港区、東証1部上場)メイン。旧日本興業銀行は勘定系・インターフェイス共に日立製作所(東京都千代田区、東証1部上場)製を導入していました。

このうち、OKI製のインターフェイスは2004年の旧富士銀行店舗におけるシステム入れ替え後も残ったものの、OKI製インターフェイスでの使用を前提とする旧富士銀行の通帳は使えなくなりました。旧第一勧銀の通帳はインターフェイスが富士通製であることから引き続き使えてきましたが、今年から導入される次期勘定系システムでは旧第一勧銀の通帳との互換性が廃されることになりました。

2002年3月31日以前に発行された『マイバンク通帳』(総合口座通帳)など旧第一勧銀発行の『ハートの通帳』は、2018年(平成30年)2月28日限りで店舗・ATMでの利用ができなくなりました。休眠預金になるなどして今も旧第一勧銀の通帳をお持ちの方は、最寄りのみずほ銀行の支店に通帳を持って行って、みずほ銀行の新しい通帳に更新してもらう必要があります。切り替えの期限は設けないとしていますが、2019年に入ると休眠預金等活用法(2016=平成28年法律101号)により預金保険機構に移管されてしまう預金も出ます。そうなると復活に手間がかかる可能性もありますので、なるべくなら今年中に切り替えを済ませて休眠預金になることを回避したいところです。

また、旧日本興業銀行の口座で合併後に一度も取引がない休眠預金状態のものについては、『お取引証』(キャッシュカード)を3月1日以降、利用できなくする措置を取っています。この『お取引証』をお持ちの方には、手紙で連絡が行っていますのでその指示に従う必要があります。