2018年8月13日月曜日

19年夏コミ以降、京浜急行バスの臨時路線が必要だ!

世界最大の同人サークルの祭典『コミックマーケット』の2018年夏開催(C94)が何とか無事終わりました。今回は3日間の開催に外国人も合わせて延べ53万人の来場者があったと主催者側が発表。増え続ける一般参加者(来場者)の足の確保と、日本一の見本市会場を全館借りてもまだ狭いと言われる会場の問題は、TOKYO2020直前のあと3回の開催では極めて深刻になりそうです。

コミケット準備会(東京都渋谷区)は、C94最終日の8月12日(日)に、未確定だった2019年の開催日程を発表しました。12月に予定されている次回の冬コミ(C95)は今回と同じ3日間開催ですが、2019年の夏コミ(C96)と冬コミ(C97)は1日延長して4日間の開催となります。また、2020年の夏コミ(C98)は時期を変更し、他の同種イベントの主催社と連携した『コミケットスペシャル』(通常は5年おき)に準じた形で開催します。

C95:2018年12月29日(土)~31日(月)
C96:2019年8月9日(金)~12日(月)
C97:2019年12月28日(土)~31日(火)
C98:2020年5月2日(土)~5日(火)

これは、会場の東京ビッグサイト(東京都江東区)がTOKYO2020(オリンピック・パラリンピック)の国際プレスセンターとして全館使用されるのを前に、現在サークルブースとなっている東展示棟が使えなくなるためです。西展示棟は企業出展社用としてC95まで使われますが、C96以降、企業参加者は歩いて20分ほどのところにあるりんかい線東京テレポート駅(東京都江東区)前に新設される『青海展示棟』へ移動、C98まで現在建設中の南展示棟と合わせてサークルブースとします。

ただしこの場合でも、準備会によると1日あたりの会場面積は次回C95と比べて25%減、サークルブースだけに限れば3割減になってしまうとのことで、3日間開催のままではサークル参加(出展)を希望しながら落選するサークルが続出すること、また待機場の利用にも制限があるため混雑時の安全確保が必要になることなどから、C96と97では1日延長して4日間の開催とし、会場延べ面積の釣り合いを取ることにしたといいます。

会場への足としては、鉄道のりんかい線(東京臨海高速鉄道:東京都江東区)と新交通ゆりかもめ(東京都江東区)、そして都営バス(東京都新宿区)がありますが、どれも第三セクターか公営事業者で、民間事業者の参戦は及び腰になっていました。2013年の夏コミ(C84)から16年の冬コミ(C91)までは都営バスが定期運行を廃止した浜松町駅行きの路線にkm観光バス(東京都大田区)が参入していましたが、交通系電子マネーが使用できないという失策のために廃止となってしまい、京浜急行バス(東京都港区)が羽田空港(東京都大田区)と横浜駅(横浜市西区)、東京空港交通(リムジンバス:東京都中央区)が羽田空港への路線をそれぞれ1時間に1回程度、細々と運行するだけになりました。

一方、青海展示棟最寄りの東京テレポート駅には京浜急行バスが、JR京浜東北線大井町駅(東京都品川区)と大森駅(東京都大田区)から定期路線を乗り入れています。しかし、大井町駅へは日中1時間2本以上あるものの、大森駅発は1日4便しかありません。コミケに限らず他のイベントでも青海展示棟が活用されるならば、りんかい線の補完として京浜急行バスが臨時便を出さなければならず、早ければ次回C95で予行演習を兼ねて、C96以降は確実に、京浜急行バスのコミケ輸送本格参戦が必要と弊誌は考えます。

西展示棟や南展示棟のあるビッグサイト本体からも、第二航路トンネルと臨海トンネルを経由して、京急線平和島駅(東京都大田区)と大森駅へのバスを出すことができます。董事長ふくちゃんは、C94参加の帰りに、リムジン担当の羽田空港行きに乗りましたが、高速道路の混雑による迂回で第二航路・臨海トンネル経由となり逆に早く、快適な移動ができました。京浜急行バスもこのルートを活用できないか、喫緊な検討が必要です。

青海展示棟と西・南展示棟の間の移動についても対策が必要です。両展示棟の間はりんかい線で1駅分離れており、徒歩では20分以上かかります。酷暑が予想されるC96期間中に、熱中症患者が出ること必至の長時間徒歩移動を強いるのか、徒歩の代替が鉄道による有料移動しかないのか。もし無料シャトルバスを出すならこの時期に契約先企業の多くが休みになるであろう貸切送迎専門の東京シティ観光(東京都品川区)や中日臨海バス(三重県四日市市)などに今から交渉しなければなりません。

準備会側も公式のTwitterで

「青海展示棟の活用、西/南展示棟との移動や屋外スペースの活用など考えることは山積み

と認めています。ますます巨大化するコミケは為すことすべてがチャレンジ。コミケの挑戦に終わりはありません。