2013年2月21日木曜日

エアメコンが実質破綻、近く運航停止へ

ベトナム4位の民間航空会社「エアメコン」(P8、キエンザン省フーコック島)が、2月28日(木)限りですべての運航を取りやめると政府に通告していたことが明らかになりました。ホーチミンシティで編集されている日系報道サイトVIETJOが地元の大手電子新聞VNエクスプレスの報道として伝えたものです。


ベトナムの航空業界は、2000年代前半まで続いたベトナム航空(VN)の独占が崩れ、本格的な競争の時代を迎えています。現在はジェットスターパシフィックエアウェイズ(BL)とベトジェットエア(VJ)の格安2強の前に、ベトナム航空ですら運賃を大きく引き下げなければならなくなっており、第三勢力は厳しい経営を迫られています。2010年には、初の純民間資本キャリアだったインドシナ航空(VP)が運航開始からわずか1年で破綻に追い込まれた前歴もあります。

エアメコンはインドシナ航空が破綻する直前の2010年10月から運航を開始しましたが、AirAsiaグループの出資を受ける予定だったベトジェットの運航開始延期に乗じて、先行者利益を獲得することで知名度を上げ、採算を立てるという見切り発車に近いものでした。しかし、ベトジェットやジェットスターパシフィックが使っているエアバス320を用意することができず、その半分程度の乗客しか収容できないボンバルディアCRJ900で立ち上げられたために乗客数も頭打ちに。これが収益圧迫要因となってしまいました。

そこへ2011年3月、ベトジェットが運航を開始すると、ベトジェットとジェットスターの格安攻勢の前にエアメコンはあっという間に太刀打ちできなくなっていきます。2012年3月からはベトジェットが本格的なシャトル運航を開始し(前記事「ハノイ~ホーチミンシティ間、シャトル便時代始まる」参照)、客離れが明白に。ボンバル機でしか運航できない地方赤字路線を抱えたこと、会社が放漫経営に陥ったことなども重なって手持ち現預金が底をつく事態となり、一部報道では燃料費の支払い督促を拒否したとも伝えられています。

2013年に入ると、エアメコンはリース会社から機材の返却を求められるなどし、3年前のインドシナ航空が辿ったのとまったく同じ状態に陥ります。会社側では

「戦略に見合う他の機種と入れ替える」

と説明したものの、2009年に破綻したPBエア(9Q、タイ国籍)が同様の説明の後に事実上倒産していることから、エアメコンの運航再開は望み薄ではないかとの見方が有力です。